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※fuku2788「赤姫」の補足のようなものです。 ※個性的な虐待お姉さん注意、 ※ドスっぽいでっかいゆっくりがでます。 ~まえがき~ 虐待分が少ないかもしれませんし、赤姫(オリキャラ)描写が長いかもしれません。 要らないという方はスルーください。これで赤姫作品はお終いです。 爺の死が悲しいのか、爺が殺された事が悔しいのか、皆が私の言う事を妄言だというのが腹立たしいのか、 わたくしは一日中泣き続けました。おかしな事にもう夜には涙が枯れ、頭の中を恨みとか憎しみとか、 そういう悪いものが頭をギリギリ締め付ける。結論に至ったのは明朝でした。 それは今思うと酷く短絡的で生命の尊厳を無視したおよそ人が思いつくような事ではありませんでしたが、 倫理や良心など先日の涙と一緒に流れ出てしまったのでしょう。 わたくしは布団に倒れこみ、結論に対しての過程を考える事にしました。 あれこれ思案しているといつの間にか眠ってしまったのか、 起きる頃にはもう辺りは真っ暗でした。しかし、過程は決まったのです。 わたくしはその準備のために真夜中のお屋敷をあれこれと忙しく走り回りました。 まずは爺の書斎に有るあの刀です。 そして、四日目の朝を迎えます。 わたくしの部屋にはすっかり物が整い。予てよりの思案通り、今日から始める事にします。 着慣れた赤い着物に着替えると、鏡の前で彼是と顔を作ります。 口元を緩め、フフフと笑う。こんなのではない。 口元を歪め、キャハハと笑う。狂うのだからここまでする必要があるだろう。 わたしくは鋏で少し髪を切り、それを小物入れにしまう。 その髪は『わたくし』キャハハハ、今より妾は赤姫キャハハハハハハ 妾はそれまでの倫理だの良心だの足かせになるものは全て殺してやりました。 キャハハハハ。だから、まず最初にキャハハハ親子を殺すのキャハハハ。 だって不愉快なんですものキャハハハ、口に何でも適当に詰め込んで空の腹に水で流し込む。 傍にあった包丁と、手にあった桶をそのままに妾はお勝手の戸を蹴破った。 村の田畑まで走れば整備された農道がある。そこはゆっくりの散歩道となっている。 適当に見つけ、無残に殺せば気が触れたと思われるでしょうキャハハハハハハ。 妾の目に付いたのは忌々しくも散歩しているゆっくりれいむの一家でした。 母れいむが妾に気付き、挨拶のために一度ニコリと微笑みますが、それがコレの弱点です。、 敵意が無い事を示す笑顔、逆に言えば戦う事ができぬ無力さ、こんなものに爺が殺されたと思うと、 包丁を眼球の少し下に刺し込み下まで断ち切る。斬ろうと思って斬るとこんな容易いものなのだ。 「おねーしゃん、なにするの!!」 包丁を斬るから刺すに。頭で用途を切り替えるが、それ以上の早さで狂気が妾の行動を決める。 自分でも知らない内に包丁を手放し、子れいむを鷲掴みにしていた。 ハハハ、狂気でもない乾いた笑いが漏れる。『わたくし』は本当に妾の良心や倫理総てだった。 子れいむを全て母れいむ中に押し込む。中身が増えた分、傷口や口から餡子が漏れる。 中から苦しそうな子れいむの声が聞こえる。それが妾の行動を決めていく。 訳も分からず持ってきた桶だったが、なるほどこうするのか、母れいむをニ、三度殴ってから、 妾は自分の行動に納得する。まるで思考が行動に追いつかないキャハハハ慣れないといけないわキャハハハ 妾は家に戻され部屋に帰ると、敷かれた布団に寝そべり小物入れを開ける。 この時ばかり『わたくし』が返ってくる。 今朝、殺したゆっくりれいむの親子、虐殺は初めてでした。 わたくしは自分で処女を切ったのでございます。 しかし、1日で4匹とはいささか。時間はあとたった30年もありません。 わたくしは爺を殺したゆっくりが憎い。ならば、それを探しましょう。 妾は二つの作業を同時に行っていきます。 一つ目はゆっくりを殺し、村の者に妾が狂人だと思わせる事、 この村はゆっくりと仲が良い者が多いです。しかし、妾は地主の娘。 さらにそれが狂っているともなればうっくりを殺す事に誰も文句は言わないでしょう。 二つ目はゆっくりを捕まえ、爺の薬入れを奪ったものを探す事、 ちょうど森の中に爺の小屋があります。それを使いましょう。 それではおやすみなさい『わたくし』キャハハハハ 「ゆ?ここはどこ?」 眠っていたゆっくりまりさを小屋に連れ帰ります。 少し頬撫でてやると、まだ眠気眼ですが目覚めます。 「お前、この森のゆっくりかえ?」 「ゆ?おねーさんはだれ?」 「誰でもよかろう。お前は妾が名乗ってその名を覚えていられるのかえ?」 「ゆ・・・じゃあ、おねーさんでいいね!!」 「キャハハ素直で愛い奴だの、饅頭食べるか?鶏蛋?の方がいいか?」 「ゆ?!いいの?」 「お菓子ならたくさんあるからお食べ、ところででゆっくりを探しているが、お前知らんかえ?」 「どんなこさがしてるの?!」 そこらに食べかすを散らかしながらむしゃむしゃとお菓子を貪るゆっくりまりさ。 むーしゃ、むーしゃなどとわざわざ口に出して効果音のような事をやっているから余計に癪に障る。 幾度となく胃や腸がぐるぐると動き、傍にある鉈を持ちそうになる。 「人間から何かを奪った者。お前の知る限りにおるか?」 「ゆー?そんなにんげんにすごいことするこはしらないよ」 「凄い事?」 「だって、にんげんからものがうばえるってことはにんげんよりつよいってこだよ!!」 「そう、キャハハハそうだの。お前、どこかの群の者か?」 「ゆ?まりさはどこのむれにもはいってないよ」 「ならば、もう良い。キャハハ殺してあげるぞキャハハハハ」 そうかそうかそうか、群の長だ。ゆっくりの群の長ならば人から物を取り上げる事もできる。 いいや、病を患っていた爺ならば戦わずしても、キャハハハ目標が見えてきたキャハハハ。 気が付くと、ゆっくりまりさは死んでいた。 眼球を奥へ押し込み、口をこじ開け、そのまま身体ごと引き裂いていた。酷く気分が良い。 妾はまた菓子を餌にゆっくりを小屋に呼んでは彼是と聞き出し殺した。 「やめで・・・ごろさないで、おねがい!!」 頭を下げているつもりなのか、必死に上下に動くゆっくりまりさ。 「あなた群のゆっくり?」 「ぢがいます!!」 「ホントウ?ウソをイうとコロすわよ」 「ほんどうでず!!」 「キャハハハ、なら用が無いわ。殺す死ね死ねキャハハハハハ」 うんうん、群じゃないのも多いのね。キャハハハ効率良くとは行かないわ。 でも、どうせ、キャハハ殺してしまうんだから。死体が増えるのは良い事よねキャハハハ。 キャハハ・・・疲れた。少し配分を間違えたかもしれない。キャハハハハ馬鹿ね。 狂っているんですもの仕方ないわ・・・。 「ん、ううん・・・寝て・・・うん」 いつの間にか小屋で眠っていたらしい。 外は暗く雨が降っている。これでは屋敷にも帰れない。 元よりお父様、お母様は妾の事にも『わたくし』の事にも無関心なお二人だから、 そう心配される事はないだろう。妾は大事な小物入れを取り出し、開ける。 『わたくし』の髪が入った、爺に10歳の誕生日に貰った大切なものです。 フフ、お父様もお母様も。わたくしの誕生日を祝ってくれたのはいつまでだったでしょうか、 習字で偉い先生に褒められた時も、女のくせに剣術大会に出て大暴れした時も。 お二人は何もお声をかけてはくれませんでしたね。わたくしと同じ位の子は皆、両親に褒められるために頑張っていたのに。 いつもお仕事に忙しく。一ヶ月もお会いにできない事などよくありました。 ですが、お父様お母様には感謝しております。人並み以上の生活をさせてもらってこれ以上の我が侭はございません。 それに爺がおりましたから、寂しいとは思いませんでしたし。 ふいに小屋の戸を叩く音がする。わたくしは小物入れを閉じ、引き出しに隠し、応答する。 「どちら様?」 「れいむだよ!ゆっくりいれてね!!」 キャハハハ、雨で今日はもう殺せないと思っていましたのに。 自ら殺されに来られるとはキャハハハハ。 「雨の中、困っていただろ。さ、入れ、菓子もある」 「ゆ?ほんとはやくちょうだいね!!」 キャハハ警戒心も遠慮も無いのね。 「何が良い?饅頭、大福、鶏蛋?にボーロかえ?」 「ぜんぶちょうだいね。いいおうちだね、ここれいむのおうちにするね」 「キャハハハハ、無理無理。ここを家に?妾が生きている限りは無理だの」 「むりじゃないよ!!れいむのむれはにんげんをころしたことがあるんだよ!!」 今まで自分が動いた中で最速だったと思う。爺との剣術の鍛錬でもこうは動けた事は無い。 すでに妾はこのゆっくりれいむを捕まえ、頬に鉈をあてがっていた。 「言え、お前の群は誰を殺した。言えば命ばかりは助けてやろう」 「ふん!よわっちぃにん」 妾は鉈の先で目を突いてやる。 「いだい!!!・・・あやまれ、れいむにあやま」 鉈をそのまま押し込む。 「あやまぎゃああああああああ!!!」 「話す以外には死ぬしか選択肢は無い。選べ、まだ目が潰れた程度だ。次は足を焼き、頬を切り裂く」 「じじいだよ。じじいをれいむのむれのりーだーがころしたんだよ!!」 「もっと詳しく。その老人は何故お前達に負けた?」 「きゅうにくすしみだぢで!ゆぎぃ、やめで!!いだぐじないゆぎぃ!!」 「続けろ、お前らの長は老人に何かしたのか?」 「ふくろをゆぐぅ!!ふくろをと、いだい!!とっだ!!」 そこまで分かれば、コレに用はありません。キャハハハハついに見つけたついに。 村人とゆっくりの関係はすっかり壊れていました。 『妾』を気味悪がりまして、村人はゆっくりと関わらなくなり、 残飯やクズ野菜を貰っておりましたゆっくりは確保できる食料が減り、 数を徐々に減らしていっていました。わたくしが直接減らした分もございますし、 以前の半分、それ以下になったでしょうね。 そして、前の情報である群の長が仇と予想できました。 屋敷の者が寝静まった後で。庭に出て剣術の鍛錬をいたします。 どれだけ森を駆け回り、ゆっくりを殺そうとこれだけは欠かした事がありませんでした。 人を殺すための剣術ですが、相手がゆっくりの群の長ともなれば、必要な技術でしょうから。 ある日、わたくしは髪を結い短く見せ、胸にさらしをいつもよりきつく巻き、馬乗袴を着ます。 鏡を見れば、女のような男に見えますから、中性的な顔立ちに感謝します。 ここからはわたくしでも『妾』でもありません。 皆が起きてくる前に、馬に跨り町に走ります。 「おい、親爺、ゆっくりの本はないか」 なるべく強く低い声で言ってみせますが、爺やお父様に比べれば子どものような声になってしまいます。 しかし、古本屋の店主は客商売ですから、お声が変ですね。などと言わず、へい、どんな本をお探しでと尋ねてくる。 「ゆっくりの生態についての学術本だ。あるか」 普段、威張るなんて事をしないから、こんなのでいいのかしら。ですが、臆しては変に聞こえますから、 こんなものならございますと出されたのは一冊の分厚い本だった。著者は八意・・・聞いた事の無い名ですが、 「それをくれ、いくらだい」 店主の言ってきた値段はたいした額ではなかった。手持ちの金でどうにかなりそうでしたので。 「よし、貰おう。ほら、金だ」 町で買い物なんて初めてですから、上手くできているかどうか分かりませんが、 亭主が確かにと言って本をわたくしに渡してくれたので上手くできたのでしょう。 わたくしは久しぶりに嬉しくなりましたが、グッとこらえ、男のような歩き方で店を出て行きます。 「あんた、こんな朝早くから客だったのかい」 「ああ、なんだか、よく分からん客だ」 「どんなんだい?」 「女のくせに男の袴を着て、女の声で男の口調」 「なんだい、そりゃ」 「さぁな、だけど、良い客だったぜ」 「なんでだい?」 「長いこと埃かぶってた本を言い値で買っていきやがった。変な格好だがまた来て欲しいね」 それからわたくしはしばらく町を歩く事にしました。 暗くなってから屋敷に戻ればいいのですから、 ああ、町なんて10年ぶりね。六つの頃に一度だけ爺に連れられてきた事しかありません。 しかし、楽しかった気分も。あるモノを見てしまうとぱったり消えてしまいます。 「おね・・・?おにーさん、ごはんちょうだいね!!」 ゆっくりれいむです。店先になんでこんなのがいるのでしょう。 「バカ、おめー、客の呼び込みしろつってんだろ。お客さん、ごめんなさいね」 「あ、ああ・・・ゆっくりで客引きか?」 「へい、こいつら声はデカイもんですから。何事も共存ですよ」 「そうか、効果はあるのか」 「いやー、それが」 店主の苦笑いを見れば、さほど効果が無いのがわかります。 そして、この店主が本気でゆっくりに仕事をさせているのではなく、 可愛がる延長で、自分の店に置いている事も。わたくしとは真逆の人間なのでしょうね。 わたくしはまた、そうかとだけ言うと店の前から立ち去りました。 少し歩くと、焼けた家がありました。 まだ忙しく人が彼是と運び出しておりましたから、 つい興味本位で「火事かい」などと聞いてしまったのです。 「ああ、飼っていたゆっくりが蝋燭を倒したとかでね」 「家の者は?」 「一人暮らしの婆さんがいたんだが、大丈夫だったよ」 「よかった」 「まったく、ゆっくりなんて飼うもんじゃないね。俺は見るのだって嫌だよ」 「そうか」 人はどちらなのでしょうね。 ゆっくりを好いているのか嫌っているのか、 ゆっくりは人間にとって必要なのか否か、 わたくしは歩き続けると、小さな社まで来てしまいました。 いつの間にか町を抜けていたのですね。 適当な岩を見つけそこに腰掛けると、買ったばかりの本を開けます。 「むきゅ?おにーさん、ごほんよんでるの?!」 またか、こんな事なら『妾』に来てもらえば良かった。 「わたくしは本を読みたいのです。静かに立ち去ってはくれませんか」 「パチュリーもごほんよみたい!!」 「お断りいたします。さ、立ち去ってくれませんか。あなた、殺されたくはないでしょう?」 「むきゅー!ごほんをどくせんするきね!!このドロボウ!!」 泥棒?理不尽ですね。思惑通りにならなければ泥棒ですか、 わたくしは立ち上がり、本を岩の上に置く。 人がどちらかなど関係ないのでした。わたくしはこの理不尽で殺された爺のために。 「むきゅ?あたまでかてないからぼうりょくでくるの?にんげんはやばんね!!」 「去ね、屑が」 「むきゅー!!パチュリーはむれのほさやくなのよ!!」 「・・・ここから東にある村の傍にある森の群か?」 「むきゅん、そうよ!!もうすぐむれのおさももりのおくからもどってくるの!!そうしたらあなたなんて」 「見つけました、爺。見つけましたよ」 「むきゅ?なにいってるの、くるってるの?」 いいえ、違います。はい、そうです。 わたくしは狂ってのなどいません。妾は狂っています。 「キャハハハ、あなたお前。よく言ってくれました。殺す殺して差し上げますフフフ」 ゆっくりパチュリーの帽子を奪い、丸めて口に捻じ込む。目も、髪も、 それを強引に外部からの力で租借させる。ほらいつもの通りあの間抜けな声を出しなさい。 あら、もう?もう死んでしまったの?でも、次、次なの、次が、次なのですよ、爺。 わたくしはそれからその場所で暗くなるまで本を読みふけっていました。 帰り道、もう店終いを始めている文具屋を見つけ、どうにか便箋と封筒を買う。 群の長を勤めるゆっくりの多くは巨体な身体と体重を武器とし、 人間すら簡単に殺めてしまいます。また光線(レーザー)を照射できる者や毒ガスを散布するものもおり、 人間だけでの駆除は絶対に行わないでください。返り討ちに合う場合があり、悪い場合は殺害されます。 遺書という物を初めて書きます。 あのゆっくりパチュリーの言葉から群の長が森の奥から出てくるのはもう少し後、 それに買った本に書いてありました「悪い場合は殺害されます」の文。 いざ書こうと思うと筆が進みません。 仕方なく、わたくしは刀を持ち、夜の庭に出ます。 刀を振っていれば何か言葉が出てくるだろう。そんな事を考えながら。 三日後、わたくしはそれを後悔します。 今日捕まえたゆっくりれいむを拷問した所、群の長はもう森の北にある開けた場所に来ていると。 目を潰した後に子れいむの悲鳴を聞かせ、助ける代わりに聞き出した情報ですから、おそらく本当でしょう。 わたくいはいても立ってもいられなくなり、ゆっくりれいむの親子を小屋の壁に叩きつけ、屋敷まで戻ってきたのです。 深呼吸をして便箋に向かいます。死にに行く。今から殺すために死にに行くと思いますと。 「あ、あれ、涙が。あれ・・・」 お母様、お父様、村の皆様へ わたくしはこれから死にに行きます。 森の奥にゆっくりの群の長がおります。それを殺すために死にに行きます。 信じて貰えないかもしれませんでしょうが、わたくしの今までの行動は全て。 この群の弱わらせ、爺を殺した群の長を殺すためでございます。 わたくしの部屋にある着物や何かお金になるものを売って迷惑をかけた村人の皆様に、 お詫びをしたいのですが、今日を逃すと長はまた森の置くに隠れてしまいます。 どうか、お母様が適当にお選びになって村人の皆様にお詫びの品でも買っていただけないでしょうか、 最後まで親不孝な娘で、本当に申し訳ありませんでした。 村人の皆様にも、本当に申し訳ありませんでした。 わたくしの命はもう群の長にくれてやる命で、頭を下げる事すらできませんが、 あの女は気が触れてとうとう死んだのだ。あのバカ女は最後の最後まで気が狂っていたのだ。 本当に厄介で本当に忌々しい女だったとお笑いください。 申し訳ありません。手紙も満足に書く時間がありません。 わたくしはこれから死んで参ります。大好きな爺の元へ行って参ります。 本当に申し訳ございませんでした。わたくしは喜んで死んで参ります。 最後にお願いがございます。わたくしは探すなら三日後、森にお入りください。 わたくしが長を殺せなくとも、三日あれば長は森のずっと奥に逃げます。 そうすれば安全なはずです。ですが、できる事なら探さずにあれは気が狂い崖から身を投げた。 そう、お思いください。 まだ口元が振るえ、鼻はグズグズと鳴り、目は真っ赤だが、 わたくしは着慣れた赤い着物を脱ぐ、邪魔になるといけないからいつもよりきつくさらしを巻き直す。 白い着物、爺の刀、『わたくし』の小物入れ それだけ。わたくしが死出の旅路に持っていくのはわずかそれだけです。 森を北に進みます。ゆっくりはほとんどいません。 今朝からあまり見かけませんでしたが、日が落ちた今となっては尚更です。 おそらく群の長にわたくしを殺させるのでしょう。 群の長と入れ替わりで森の奥に行っているはずです。 北の広場なら何度か行った事がございます。 妖怪が出るかもしれないからと人が滅多に行くような所ではございませんが。 あれでしょう。北の広場の真ん中に大きなゆっくりれいむがおります。 わたくしは不意打ちなどせず、正面から出て行きます。まず、爺の薬入れを。 「なんで、人間がここまで来られるの?」 「お仲間をたくさん殺させていただきました・・・」 大きなゆっくりれいむは不思議そうにわたくしを見ます。 「でも、みんなを殺してたのは」 見つけた。もみあげのような場所にあるリボンに薬入れが結んである。 「赤い服を着たキャハハと笑う気狂いの女でしょう?それがわたくしです」 「ゆ?でもおねーさんは白い服で」 「フフフ、これから死ぬ女が赤い着物は着れないでしょ。さて、あなたから返していただかなければ」 わたくしは口元を緩め、手を差し伸べます。 「ゆ?」 「2年前、わたくしの爺から取り上げた薬入れですよ。あなたのリボンについてる」 「ゆゆ?!これはれいむが貰った物だよ」 爺が薬を出さずに?何を馬鹿な事を言っているのでしょう。 「奪った、物でしょ?」 「ゆ・・・ゆぅ、こ、こんな汚いのいらないよ!!さっさと持って帰ってね!!」 わたくしはそれを大事そうに拾いまして砂や埃を払い、懐にしまいます。 「さて、お姉さん。みんなを殺したってどういう事、ゆっくり説明してね!!」 「言葉の通りにございます。事の始めはこの薬入れ、爺からお前達が奪ったなんてすぐにピンと来ました。お前達は人の物を何でも欲しがる卑しいモノなのですから」 わたくしは大きなゆっくりれいむに説明してあげました。 そこではじめ、お前たちをすべて殺そうと思いましたが、 お前達は忌々しくも数が多く、全て殺すには私だけでは不可能です。 ですから、爺から薬入れを奪った憎いゆっくりを殺そうと思いました。 しかし、お前のような大きなゆっくりがいると村人は怖がりわたくしを止めようとします。 ですので、昼間は狂人のフリをしてお前達をとにかく殺し、 臆病なお前、大きなゆっくりを村に近づけさせないようにします。 別の所で、尋問を行い薬入れの在り処を探しました。お前達は著しく記憶が曖昧で苦労させられました。 が、たまたま、大きなゆっくりれいむ。群の長が前に人間から奪った袋を自慢していたと聞きまして、 お前を殺しに来たんです。お前もわたくしがあまりにゆっくりを殺すせいで、 心配になり、森の奥からこんな村の近くまで来たのでしょう? お互いに良い機会なのです。さ、殺しましょう、お互い 「ま、待ってよ、おねえさん」 「臆しました?」 「れいむはそれを返したよ。それにお姉さんを見逃してあげるよ。これでやめにしようよ」 「いいえ、結構です。わたくしは死ににきたのですから、元より見逃してもらう気などありませんし」 「ゆ?」 「わたくしの事、お仲間から聞いているのでしょう?気が狂っていると」 口元を緩ませ、キャハハと笑い、妾は刀を抜いた。 「もう・・・おねーざん、やめようよ。れいむもおねーさんもじんぢゃう」 「キャハ、キャハハハ・・・そんな事できないに決まっているでしょう。あなたお前を殺すまでわたくしは生きるのですからキャハハハ」 もう左手の感覚が無い。恐らく折れたました。 肋骨も、内臓に突き刺さっていない事に感謝しなければ。 「もうじんだ人間のだめに死んで何になるの?!」 「何にもなりません。何にもなれるわけありません。わたくしは死ぬのですから」 兎に角、顔にダメージを。広い傷口を。出血が酷く視界がぼやける。 わたくしは刀を突き出し、突進します。 しかし、体重なら向こうの方が上、わたくしの体は簡単に撥ねられてしまいます、そこに。 「まっていました」 噛み付かれたわき腹、噛み切られるというより圧壊させられるような痛みだが、 右腕を動かし、れいむの顔面に刀を刺す、あとはもうめちゃくちゃに切り刻む。 わたくしはやっと噛み付きから開放される、脇腹から血がこんなにも。ああ、なくなっているのですか、 キャハハハハハ、赤姫らしいわね。キャハハハ殺しましょう早く早く。でないと!! れいむは残っている左目でわたくしを見つけがむしゃらに体当たりを繰り返す、 わたくしはそれを避け、れいむの顔を重点的に攻撃する。 左目、左目さえ潰してしまえば。ぼやけた視界の向こうに見える赤いリボンに向かい刀を突き出す。 どこかに刺さった。あとは体重をかけて斬る。わたくしはそのまま地面に倒れこみました。 これ、これ起きてください。 「爺、わたくしはまだ眠いのです。もう少し寝かせてくれませんか」 またそのようなたまになら良いですが、毎日では困ります。 「ええ、わかっております。爺、そういえば、これなくしてはいけませんよ」 ん、薬入れ・・・おお、爺ともあろうものが、お嬢様にとんだお手間を。 「良いのですよ。わたくしのほんの感謝の気持ちなのですから、ですが」 何か裏がございますな。 「ですが、よければわたくしの我が侭を聞いてくれませんか」 ええ、ええ、爺はそのためにおるのですから、 「また二人で出かけましょう」 町がよろしいでしょうか、 「何処でも良いです。爺がおればどこでも良いです」 それではお嬢様、参りましょう。 by118 このSSに感想を付ける
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※fuku2788「赤姫」の補足のようなものです。 ※個性的な虐待お姉さん注意、 ※ドスっぽいでっかいゆっくりがでます。 ~まえがき~ 虐待分が少ないかもしれませんし、赤姫(オリキャラ)描写が長いかもしれません。 要らないという方はスルーください。これで赤姫作品はお終いです。 爺の死が悲しいのか、爺が殺された事が悔しいのか、皆が私の言う事を妄言だというのが腹立たしいのか、 わたくしは一日中泣き続けました。おかしな事にもう夜には涙が枯れ、頭の中を恨みとか憎しみとか、 そういう悪いものが頭をギリギリ締め付ける。結論に至ったのは明朝でした。 それは今思うと酷く短絡的で生命の尊厳を無視したおよそ人が思いつくような事ではありませんでしたが、 倫理や良心など先日の涙と一緒に流れ出てしまったのでしょう。 わたくしは布団に倒れこみ、結論に対しての過程を考える事にしました。 あれこれ思案しているといつの間にか眠ってしまったのか、 起きる頃にはもう辺りは真っ暗でした。しかし、過程は決まったのです。 わたくしはその準備のために真夜中のお屋敷をあれこれと忙しく走り回りました。 まずは爺の書斎に有るあの刀です。 そして、四日目の朝を迎えます。 わたくしの部屋にはすっかり物が整い。予てよりの思案通り、今日から始める事にします。 着慣れた赤い着物に着替えると、鏡の前で彼是と顔を作ります。 口元を緩め、フフフと笑う。こんなのではない。 口元を歪め、キャハハと笑う。狂うのだからここまでする必要があるだろう。 わたしくは鋏で少し髪を切り、それを小物入れにしまう。 その髪は『わたくし』キャハハハ、今より妾は赤姫キャハハハハハハ 妾はそれまでの倫理だの良心だの足かせになるものは全て殺してやりました。 キャハハハハ。だから、まず最初にキャハハハ親子を殺すのキャハハハ。 だって不愉快なんですものキャハハハ、口に何でも適当に詰め込んで空の腹に水で流し込む。 傍にあった包丁と、手にあった桶をそのままに妾はお勝手の戸を蹴破った。 村の田畑まで走れば整備された農道がある。そこはゆっくりの散歩道となっている。 適当に見つけ、無残に殺せば気が触れたと思われるでしょうキャハハハハハハ。 妾の目に付いたのは忌々しくも散歩しているゆっくりれいむの一家でした。 母れいむが妾に気付き、挨拶のために一度ニコリと微笑みますが、それがコレの弱点です。、 敵意が無い事を示す笑顔、逆に言えば戦う事ができぬ無力さ、こんなものに爺が殺されたと思うと、 包丁を眼球の少し下に刺し込み下まで断ち切る。斬ろうと思って斬るとこんな容易いものなのだ。 「おねーしゃん、なにするの!!」 包丁を斬るから刺すに。頭で用途を切り替えるが、それ以上の早さで狂気が妾の行動を決める。 自分でも知らない内に包丁を手放し、子れいむを鷲掴みにしていた。 ハハハ、狂気でもない乾いた笑いが漏れる。『わたくし』は本当に妾の良心や倫理総てだった。 子れいむを全て母れいむ中に押し込む。中身が増えた分、傷口や口から餡子が漏れる。 中から苦しそうな子れいむの声が聞こえる。それが妾の行動を決めていく。 訳も分からず持ってきた桶だったが、なるほどこうするのか、母れいむをニ、三度殴ってから、 妾は自分の行動に納得する。まるで思考が行動に追いつかないキャハハハ慣れないといけないわキャハハハ 妾は家に戻され部屋に帰ると、敷かれた布団に寝そべり小物入れを開ける。 この時ばかり『わたくし』が返ってくる。 今朝、殺したゆっくりれいむの親子、虐殺は初めてでした。 わたくしは自分で処女を切ったのでございます。 しかし、1日で4匹とはいささか。時間はあとたった30年もありません。 わたくしは爺を殺したゆっくりが憎い。ならば、それを探しましょう。 妾は二つの作業を同時に行っていきます。 一つ目はゆっくりを殺し、村の者に妾が狂人だと思わせる事、 この村はゆっくりと仲が良い者が多いです。しかし、妾は地主の娘。 さらにそれが狂っているともなればうっくりを殺す事に誰も文句は言わないでしょう。 二つ目はゆっくりを捕まえ、爺の薬入れを奪ったものを探す事、 ちょうど森の中に爺の小屋があります。それを使いましょう。 それではおやすみなさい『わたくし』キャハハハハ 「ゆ?ここはどこ?」 眠っていたゆっくりまりさを小屋に連れ帰ります。 少し頬撫でてやると、まだ眠気眼ですが目覚めます。 「お前、この森のゆっくりかえ?」 「ゆ?おねーさんはだれ?」 「誰でもよかろう。お前は妾が名乗ってその名を覚えていられるのかえ?」 「ゆ・・・じゃあ、おねーさんでいいね!!」 「キャハハ素直で愛い奴だの、饅頭食べるか?鶏蛋?の方がいいか?」 「ゆ?!いいの?」 「お菓子ならたくさんあるからお食べ、ところででゆっくりを探しているが、お前知らんかえ?」 「どんなこさがしてるの?!」 そこらに食べかすを散らかしながらむしゃむしゃとお菓子を貪るゆっくりまりさ。 むーしゃ、むーしゃなどとわざわざ口に出して効果音のような事をやっているから余計に癪に障る。 幾度となく胃や腸がぐるぐると動き、傍にある鉈を持ちそうになる。 「人間から何かを奪った者。お前の知る限りにおるか?」 「ゆー?そんなにんげんにすごいことするこはしらないよ」 「凄い事?」 「だって、にんげんからものがうばえるってことはにんげんよりつよいってこだよ!!」 「そう、キャハハハそうだの。お前、どこかの群の者か?」 「ゆ?まりさはどこのむれにもはいってないよ」 「ならば、もう良い。キャハハ殺してあげるぞキャハハハハ」 そうかそうかそうか、群の長だ。ゆっくりの群の長ならば人から物を取り上げる事もできる。 いいや、病を患っていた爺ならば戦わずしても、キャハハハ目標が見えてきたキャハハハ。 気が付くと、ゆっくりまりさは死んでいた。 眼球を奥へ押し込み、口をこじ開け、そのまま身体ごと引き裂いていた。酷く気分が良い。 妾はまた菓子を餌にゆっくりを小屋に呼んでは彼是と聞き出し殺した。 「やめで・・・ごろさないで、おねがい!!」 頭を下げているつもりなのか、必死に上下に動くゆっくりまりさ。 「あなた群のゆっくり?」 「ぢがいます!!」 「ホントウ?ウソをイうとコロすわよ」 「ほんどうでず!!」 「キャハハハ、なら用が無いわ。殺す死ね死ねキャハハハハハ」 うんうん、群じゃないのも多いのね。キャハハハ効率良くとは行かないわ。 でも、どうせ、キャハハ殺してしまうんだから。死体が増えるのは良い事よねキャハハハ。 キャハハ・・・疲れた。少し配分を間違えたかもしれない。キャハハハハ馬鹿ね。 狂っているんですもの仕方ないわ・・・。 「ん、ううん・・・寝て・・・うん」 いつの間にか小屋で眠っていたらしい。 外は暗く雨が降っている。これでは屋敷にも帰れない。 元よりお父様、お母様は妾の事にも『わたくし』の事にも無関心なお二人だから、 そう心配される事はないだろう。妾は大事な小物入れを取り出し、開ける。 『わたくし』の髪が入った、爺に10歳の誕生日に貰った大切なものです。 フフ、お父様もお母様も。わたくしの誕生日を祝ってくれたのはいつまでだったでしょうか、 習字で偉い先生に褒められた時も、女のくせに剣術大会に出て大暴れした時も。 お二人は何もお声をかけてはくれませんでしたね。わたくしと同じ位の子は皆、両親に褒められるために頑張っていたのに。 いつもお仕事に忙しく。一ヶ月もお会いにできない事などよくありました。 ですが、お父様お母様には感謝しております。人並み以上の生活をさせてもらってこれ以上の我が侭はございません。 それに爺がおりましたから、寂しいとは思いませんでしたし。 ふいに小屋の戸を叩く音がする。わたくしは小物入れを閉じ、引き出しに隠し、応答する。 「どちら様?」 「れいむだよ!ゆっくりいれてね!!」 キャハハハ、雨で今日はもう殺せないと思っていましたのに。 自ら殺されに来られるとはキャハハハハ。 「雨の中、困っていただろ。さ、入れ、菓子もある」 「ゆ?ほんとはやくちょうだいね!!」 キャハハ警戒心も遠慮も無いのね。 「何が良い?饅頭、大福、鶏蛋?にボーロかえ?」 「ぜんぶちょうだいね。いいおうちだね、ここれいむのおうちにするね」 「キャハハハハ、無理無理。ここを家に?妾が生きている限りは無理だの」 「むりじゃないよ!!れいむのむれはにんげんをころしたことがあるんだよ!!」 今まで自分が動いた中で最速だったと思う。爺との剣術の鍛錬でもこうは動けた事は無い。 すでに妾はこのゆっくりれいむを捕まえ、頬に鉈をあてがっていた。 「言え、お前の群は誰を殺した。言えば命ばかりは助けてやろう」 「ふん!よわっちぃにん」 妾は鉈の先で目を突いてやる。 「いだい!!!・・・あやまれ、れいむにあやま」 鉈をそのまま押し込む。 「あやまぎゃああああああああ!!!」 「話す以外には死ぬしか選択肢は無い。選べ、まだ目が潰れた程度だ。次は足を焼き、頬を切り裂く」 「じじいだよ。じじいをれいむのむれのりーだーがころしたんだよ!!」 「もっと詳しく。その老人は何故お前達に負けた?」 「きゅうにくすしみだぢで!ゆぎぃ、やめで!!いだぐじないゆぎぃ!!」 「続けろ、お前らの長は老人に何かしたのか?」 「ふくろをゆぐぅ!!ふくろをと、いだい!!とっだ!!」 そこまで分かれば、コレに用はありません。キャハハハハついに見つけたついに。 村人とゆっくりの関係はすっかり壊れていました。 『妾』を気味悪がりまして、村人はゆっくりと関わらなくなり、 残飯やクズ野菜を貰っておりましたゆっくりは確保できる食料が減り、 数を徐々に減らしていっていました。わたくしが直接減らした分もございますし、 以前の半分、それ以下になったでしょうね。 そして、前の情報である群の長が仇と予想できました。 屋敷の者が寝静まった後で。庭に出て剣術の鍛錬をいたします。 どれだけ森を駆け回り、ゆっくりを殺そうとこれだけは欠かした事がありませんでした。 人を殺すための剣術ですが、相手がゆっくりの群の長ともなれば、必要な技術でしょうから。 ある日、わたくしは髪を結い短く見せ、胸にさらしをいつもよりきつく巻き、馬乗袴を着ます。 鏡を見れば、女のような男に見えますから、中性的な顔立ちに感謝します。 ここからはわたくしでも『妾』でもありません。 皆が起きてくる前に、馬に跨り町に走ります。 「おい、親爺、ゆっくりの本はないか」 なるべく強く低い声で言ってみせますが、爺やお父様に比べれば子どものような声になってしまいます。 しかし、古本屋の店主は客商売ですから、お声が変ですね。などと言わず、へい、どんな本をお探しでと尋ねてくる。 「ゆっくりの生態についての学術本だ。あるか」 普段、威張るなんて事をしないから、こんなのでいいのかしら。ですが、臆しては変に聞こえますから、 こんなものならございますと出されたのは一冊の分厚い本だった。著者は八意・・・聞いた事の無い名ですが、 「それをくれ、いくらだい」 店主の言ってきた値段はたいした額ではなかった。手持ちの金でどうにかなりそうでしたので。 「よし、貰おう。ほら、金だ」 町で買い物なんて初めてですから、上手くできているかどうか分かりませんが、 亭主が確かにと言って本をわたくしに渡してくれたので上手くできたのでしょう。 わたくしは久しぶりに嬉しくなりましたが、グッとこらえ、男のような歩き方で店を出て行きます。 「あんた、こんな朝早くから客だったのかい」 「ああ、なんだか、よく分からん客だ」 「どんなんだい?」 「女のくせに男の袴を着て、女の声で男の口調」 「なんだい、そりゃ」 「さぁな、だけど、良い客だったぜ」 「なんでだい?」 「長いこと埃かぶってた本を言い値で買っていきやがった。変な格好だがまた来て欲しいね」 それからわたくしはしばらく町を歩く事にしました。 暗くなってから屋敷に戻ればいいのですから、 ああ、町なんて10年ぶりね。六つの頃に一度だけ爺に連れられてきた事しかありません。 しかし、楽しかった気分も。あるモノを見てしまうとぱったり消えてしまいます。 「おね・・・?おにーさん、ごはんちょうだいね!!」 ゆっくりれいむです。店先になんでこんなのがいるのでしょう。 「バカ、おめー、客の呼び込みしろつってんだろ。お客さん、ごめんなさいね」 「あ、ああ・・・ゆっくりで客引きか?」 「へい、こいつら声はデカイもんですから。何事も共存ですよ」 「そうか、効果はあるのか」 「いやー、それが」 店主の苦笑いを見れば、さほど効果が無いのがわかります。 そして、この店主が本気でゆっくりに仕事をさせているのではなく、 可愛がる延長で、自分の店に置いている事も。わたくしとは真逆の人間なのでしょうね。 わたくしはまた、そうかとだけ言うと店の前から立ち去りました。 少し歩くと、焼けた家がありました。 まだ忙しく人が彼是と運び出しておりましたから、 つい興味本位で「火事かい」などと聞いてしまったのです。 「ああ、飼っていたゆっくりが蝋燭を倒したとかでね」 「家の者は?」 「一人暮らしの婆さんがいたんだが、大丈夫だったよ」 「よかった」 「まったく、ゆっくりなんて飼うもんじゃないね。俺は見るのだって嫌だよ」 「そうか」 人はどちらなのでしょうね。 ゆっくりを好いているのか嫌っているのか、 ゆっくりは人間にとって必要なのか否か、 わたくしは歩き続けると、小さな社まで来てしまいました。 いつの間にか町を抜けていたのですね。 適当な岩を見つけそこに腰掛けると、買ったばかりの本を開けます。 「むきゅ?おにーさん、ごほんよんでるの?!」 またか、こんな事なら『妾』に来てもらえば良かった。 「わたくしは本を読みたいのです。静かに立ち去ってはくれませんか」 「パチュリーもごほんよみたい!!」 「お断りいたします。さ、立ち去ってくれませんか。あなた、殺されたくはないでしょう?」 「むきゅー!ごほんをどくせんするきね!!このドロボウ!!」 泥棒?理不尽ですね。思惑通りにならなければ泥棒ですか、 わたくしは立ち上がり、本を岩の上に置く。 人がどちらかなど関係ないのでした。わたくしはこの理不尽で殺された爺のために。 「むきゅ?あたまでかてないからぼうりょくでくるの?にんげんはやばんね!!」 「去ね、屑が」 「むきゅー!!パチュリーはむれのほさやくなのよ!!」 「・・・ここから東にある村の傍にある森の群か?」 「むきゅん、そうよ!!もうすぐむれのおさももりのおくからもどってくるの!!そうしたらあなたなんて」 「見つけました、爺。見つけましたよ」 「むきゅ?なにいってるの、くるってるの?」 いいえ、違います。はい、そうです。 わたくしは狂ってのなどいません。妾は狂っています。 「キャハハハ、あなたお前。よく言ってくれました。殺す殺して差し上げますフフフ」 ゆっくりパチュリーの帽子を奪い、丸めて口に捻じ込む。目も、髪も、 それを強引に外部からの力で租借させる。ほらいつもの通りあの間抜けな声を出しなさい。 あら、もう?もう死んでしまったの?でも、次、次なの、次が、次なのですよ、爺。 わたくしはそれからその場所で暗くなるまで本を読みふけっていました。 帰り道、もう店終いを始めている文具屋を見つけ、どうにか便箋と封筒を買う。 群の長を勤めるゆっくりの多くは巨体な身体と体重を武器とし、 人間すら簡単に殺めてしまいます。また光線(レーザー)を照射できる者や毒ガスを散布するものもおり、 人間だけでの駆除は絶対に行わないでください。返り討ちに合う場合があり、悪い場合は殺害されます。 遺書という物を初めて書きます。 あのゆっくりパチュリーの言葉から群の長が森の奥から出てくるのはもう少し後、 それに買った本に書いてありました「悪い場合は殺害されます」の文。 いざ書こうと思うと筆が進みません。 仕方なく、わたくしは刀を持ち、夜の庭に出ます。 刀を振っていれば何か言葉が出てくるだろう。そんな事を考えながら。 三日後、わたくしはそれを後悔します。 今日捕まえたゆっくりれいむを拷問した所、群の長はもう森の北にある開けた場所に来ていると。 目を潰した後に子れいむの悲鳴を聞かせ、助ける代わりに聞き出した情報ですから、おそらく本当でしょう。 わたくいはいても立ってもいられなくなり、ゆっくりれいむの親子を小屋の壁に叩きつけ、屋敷まで戻ってきたのです。 深呼吸をして便箋に向かいます。死にに行く。今から殺すために死にに行くと思いますと。 「あ、あれ、涙が。あれ・・・」 お母様、お父様、村の皆様へ わたくしはこれから死にに行きます。 森の奥にゆっくりの群の長がおります。それを殺すために死にに行きます。 信じて貰えないかもしれませんでしょうが、わたくしの今までの行動は全て。 この群の弱わらせ、爺を殺した群の長を殺すためでございます。 わたくしの部屋にある着物や何かお金になるものを売って迷惑をかけた村人の皆様に、 お詫びをしたいのですが、今日を逃すと長はまた森の置くに隠れてしまいます。 どうか、お母様が適当にお選びになって村人の皆様にお詫びの品でも買っていただけないでしょうか、 最後まで親不孝な娘で、本当に申し訳ありませんでした。 村人の皆様にも、本当に申し訳ありませんでした。 わたくしの命はもう群の長にくれてやる命で、頭を下げる事すらできませんが、 あの女は気が触れてとうとう死んだのだ。あのバカ女は最後の最後まで気が狂っていたのだ。 本当に厄介で本当に忌々しい女だったとお笑いください。 申し訳ありません。手紙も満足に書く時間がありません。 わたくしはこれから死んで参ります。大好きな爺の元へ行って参ります。 本当に申し訳ございませんでした。わたくしは喜んで死んで参ります。 最後にお願いがございます。わたくしは探すなら三日後、森にお入りください。 わたくしが長を殺せなくとも、三日あれば長は森のずっと奥に逃げます。 そうすれば安全なはずです。ですが、できる事なら探さずにあれは気が狂い崖から身を投げた。 そう、お思いください。 まだ口元が振るえ、鼻はグズグズと鳴り、目は真っ赤だが、 わたくしは着慣れた赤い着物を脱ぐ、邪魔になるといけないからいつもよりきつくさらしを巻き直す。 白い着物、爺の刀、『わたくし』の小物入れ それだけ。わたくしが死出の旅路に持っていくのはわずかそれだけです。 森を北に進みます。ゆっくりはほとんどいません。 今朝からあまり見かけませんでしたが、日が落ちた今となっては尚更です。 おそらく群の長にわたくしを殺させるのでしょう。 群の長と入れ替わりで森の奥に行っているはずです。 北の広場なら何度か行った事がございます。 妖怪が出るかもしれないからと人が滅多に行くような所ではございませんが。 あれでしょう。北の広場の真ん中に大きなゆっくりれいむがおります。 わたくしは不意打ちなどせず、正面から出て行きます。まず、爺の薬入れを。 「なんで、人間がここまで来られるの?」 「お仲間をたくさん殺させていただきました・・・」 大きなゆっくりれいむは不思議そうにわたくしを見ます。 「でも、みんなを殺してたのは」 見つけた。もみあげのような場所にあるリボンに薬入れが結んである。 「赤い服を着たキャハハと笑う気狂いの女でしょう?それがわたくしです」 「ゆ?でもおねーさんは白い服で」 「フフフ、これから死ぬ女が赤い着物は着れないでしょ。さて、あなたから返していただかなければ」 わたくしは口元を緩め、手を差し伸べます。 「ゆ?」 「2年前、わたくしの爺から取り上げた薬入れですよ。あなたのリボンについてる」 「ゆゆ?!これはれいむが貰った物だよ」 爺が薬を出さずに?何を馬鹿な事を言っているのでしょう。 「奪った、物でしょ?」 「ゆ・・・ゆぅ、こ、こんな汚いのいらないよ!!さっさと持って帰ってね!!」 わたくしはそれを大事そうに拾いまして砂や埃を払い、懐にしまいます。 「さて、お姉さん。みんなを殺したってどういう事、ゆっくり説明してね!!」 「言葉の通りにございます。事の始めはこの薬入れ、爺からお前達が奪ったなんてすぐにピンと来ました。お前達は人の物を何でも欲しがる卑しいモノなのですから」 わたくしは大きなゆっくりれいむに説明してあげました。 そこではじめ、お前たちをすべて殺そうと思いましたが、 お前達は忌々しくも数が多く、全て殺すには私だけでは不可能です。 ですから、爺から薬入れを奪った憎いゆっくりを殺そうと思いました。 しかし、お前のような大きなゆっくりがいると村人は怖がりわたくしを止めようとします。 ですので、昼間は狂人のフリをしてお前達をとにかく殺し、 臆病なお前、大きなゆっくりを村に近づけさせないようにします。 別の所で、尋問を行い薬入れの在り処を探しました。お前達は著しく記憶が曖昧で苦労させられました。 が、たまたま、大きなゆっくりれいむ。群の長が前に人間から奪った袋を自慢していたと聞きまして、 お前を殺しに来たんです。お前もわたくしがあまりにゆっくりを殺すせいで、 心配になり、森の奥からこんな村の近くまで来たのでしょう? お互いに良い機会なのです。さ、殺しましょう、お互い 「ま、待ってよ、おねえさん」 「臆しました?」 「れいむはそれを返したよ。それにお姉さんを見逃してあげるよ。これでやめにしようよ」 「いいえ、結構です。わたくしは死ににきたのですから、元より見逃してもらう気などありませんし」 「ゆ?」 「わたくしの事、お仲間から聞いているのでしょう?気が狂っていると」 口元を緩ませ、キャハハと笑い、妾は刀を抜いた。 「もう・・・おねーざん、やめようよ。れいむもおねーさんもじんぢゃう」 「キャハ、キャハハハ・・・そんな事できないに決まっているでしょう。あなたお前を殺すまでわたくしは生きるのですからキャハハハ」 もう左手の感覚が無い。恐らく折れたました。 肋骨も、内臓に突き刺さっていない事に感謝しなければ。 「もうじんだ人間のだめに死んで何になるの?!」 「何にもなりません。何にもなれるわけありません。わたくしは死ぬのですから」 兎に角、顔にダメージを。広い傷口を。出血が酷く視界がぼやける。 わたくしは刀を突き出し、突進します。 しかし、体重なら向こうの方が上、わたくしの体は簡単に撥ねられてしまいます、そこに。 「まっていました」 噛み付かれたわき腹、噛み切られるというより圧壊させられるような痛みだが、 右腕を動かし、れいむの顔面に刀を刺す、あとはもうめちゃくちゃに切り刻む。 わたくしはやっと噛み付きから開放される、脇腹から血がこんなにも。ああ、なくなっているのですか、 キャハハハハハ、赤姫らしいわね。キャハハハ殺しましょう早く早く。でないと!! れいむは残っている左目でわたくしを見つけがむしゃらに体当たりを繰り返す、 わたくしはそれを避け、れいむの顔を重点的に攻撃する。 左目、左目さえ潰してしまえば。ぼやけた視界の向こうに見える赤いリボンに向かい刀を突き出す。 どこかに刺さった。あとは体重をかけて斬る。わたくしはそのまま地面に倒れこみました。 これ、これ起きてください。 「爺、わたくしはまだ眠いのです。もう少し寝かせてくれませんか」 またそのようなたまになら良いですが、毎日では困ります。 「ええ、わかっております。爺、そういえば、これなくしてはいけませんよ」 ん、薬入れ・・・おお、爺ともあろうものが、お嬢様にとんだお手間を。 「良いのですよ。わたくしのほんの感謝の気持ちなのですから、ですが」 何か裏がございますな。 「ですが、よければわたくしの我が侭を聞いてくれませんか」 ええ、ええ、爺はそのためにおるのですから、 「また二人で出かけましょう」 町がよろしいでしょうか、 「何処でも良いです。爺がおればどこでも良いです」 それではお嬢様、参りましょう。 by118 このSSに感想を付ける
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登録日:2010/01/27 Wed 16 37 02 更新日:2023/06/25 Sun 00 55 13NEW! 所要時間:読めるぞ!約 11 分の項目 ▽タグ一覧 100人乗っても大丈夫! UFO ガトリング ギャラクシーメガ スペースシップ スペースシャトル スーパーギャラクシーメガ スーパー合体 スーパー戦隊シリーズ デルタメガ メガレンジャー ロケットパンチ ロボット 一号ロボ 二号ロボ 合体機 基地 巨大ロボット 戦隊ロボ 量産 電磁戦隊メガレンジャー ※推奨BGM:電磁戦隊メガレンジャー 街に出現したネジレ獣。それを追い詰める俺達。 だがその前に、敵の巨大戦艦が立ちはだかった! メガレンジャー!最終プロジェクト発動だ!! 電磁戦隊メガレンジャー! 見てくれ! 俺たちのギャラクシーメガ △メニュー 項目変更 電磁合体!! スーパー戦隊シリーズ第21作『電磁戦隊メガレンジャー』に登場する巨大ロボ。初登場は第2話。 アメリカで放送された『パワーレンジャー・イン・スペース』での名は「アストロメガゾード」。 見てくれ!俺たちのギャラクシーメガ 全高:55m 重量:20000t 出力:5000万馬力 パンチ力:20メガトン キック力:100メガトン 主動力:イオノパルスシステム テーマソング:「電磁合体! ギャラクシーメガ」(歌:風雅なおと) 同作の一号ロボで前半の主力。宇宙で『電磁合体』した後、大気圏突入という派手な登場の仕方をする。 途中で大気圏内で合体する、というバンクも作られた。 青い巨体と胸に輝く赤いMマークが特徴。 後に二号ロボにあたる遠隔操縦ロボ・デルタメガ(アメリカ名「デルタメガゾード」)と『超電磁合体』することでスーパーギャラクシーメガ(アメリカ名「アストロデルタメガゾード」)となる。 当初はメガディアスという仮称が付けられていた。 玩具「電磁合体DXギャラクシーメガ」では、発光ギミックや振動センサーと連動した音声ギミックなどが搭載されており、バンダイデザイナーの野中剛はこのギミックのため2体合体になったことを証言している。 発進!I.N.E.T.のスペースマシン メガシップ 全長:37m 重量:20000t 最高速度:マッハ24(大気圏内) メガレンジャーの所属する「I.N.E.T.」の保有する宇宙ステーション。 内部には100名程のI.N.E.T.隊員が勤務するが、そのわりに規模は意外に小さい。 何故かUFOみたいな形状をしている。 武装は2連装の『メガパーティクルキャノン』で、邪電王国ネジレジアの戦艦ネジクラッシャーと互角に渡り合えるほど。 機体にはシールドシステムも内蔵しており、ネジレジアの攻撃のみならず、位置探索から防御することも可能。 メガシャトル 全長:11m 重量:150t 最高速度:マッハ3(大気圏内) 普段は地球との連絡に使われるスペースシャトル型宇宙船。メガシップ内に格納されている。 なんとこのギャラクシーメガ、機体を構成するのは上記の二機だけである。 歴代戦隊一号ロボの構成メカでは稀に見る少なさである。しかも、メガシャトルが構成するのは頭部のみ。そこ以外全部メガシップが構成する。 ……殆ど変形ロボである。 決めるぜ!ギャラクシーメガの必殺技 メガサーベル 白銀の柄と刃が一体化した長剣。 そこから放つ必殺剣は無数のパターンがある。 メガフライングカッター:空中に跳躍しサーベル部にイオノパルスパワーを収束させて縦に一刀両断する技。一番使用頻度が多いのはこれ。 メガクロスカッター:×の字を描くように斬り裂く技。 メガサイドカッター:巨大ネジレ獣に向かってダッシュしながら横一文字に斬り裂く技。 メガストレートカッター:メガサーベルで巨大ネジレ獣の肉体を刺し貫く技。 メガフラッシュアロー:イオノパルスパワーで刀身を包んだメガサーベルを敵に投げつける技。ソードビッカーや電光剣ロケッターみたいだと言わない。 メガダッシュカッター:ブースターの出力を最大にし、そのまま敵に超高速で突撃し斬りつける技。その威力はネジクラッシャーをも破壊するほど。 ギャラクシーランス:メガサーベルの刀身部からイオノパルスパワーで槍状に構成、そのまま巨大ネジレ獣を貫く技。 ネジレジアの移動要塞であったデスネジロを一撃で破壊した。 メガハングカッター:メガサーベルで敵を刺し貫き、そのまま上に持ち上げる技。 サーベル電磁ムチ:メガサーベルの刃の部分からイオノパルスパワーを放出し電磁ムチ状にして巨大ネジレ獣を拘束する技。「サーベル電磁ヘビ」という応用技もある。 ブースターライフル ギャラクシーメガの使用する大型銃。これで巨大ネジレ獣を倒した事もある。冷凍ガスも発射可能。 メガシャトルとドッキングすることでブースターモードとなり、大気圏突破が可能となる。 メガシールド 円盤状の盾。巨大ネジレ獣の攻撃を防御するだけでなく、合体後の大気圏突入にも使われる。 プログラムを組み込んで光線反射機能を持たせる事も可能。 ウソだろ?ギャラクシーメガ量産計画 当時、メガレンジャーおよびバンダイスポンサー番組内で放送されていた「電磁合体 DXギャラクシーメガ」のCMではなんと、 量 産 さ れ て い る 。 超巨大ファクトリー内でベルトコンベアーに乗せられ、流れ作業的に建造され、電飾ギミックを点検される一号ロボ……。 シュールにも程がある。 石原慎一が熱唱する、 「GO!GO!デルタメガ~♪」の「超電磁合体 DXスーパーギャラクシーメガ」や 「行くぜボイジャ~マシ~ン~♪」の「銀河合体 DXメガボイジャー」のインパクトに霞みがちだが、 こちらのCMも必見といえる。 プログラム、作動しました。 バトルライザーによる音声入力が可能です。 キーワードは、デルタメガ・インストール。デルタメガ・インストール。 バトルライザー! デルタメガ、インストール!! 頼むぜ!新ロボデルタメガ 全高:43m(シャトルモード)→50m(ロボモード) 全幅:38m(シャトルモード)→23.5m(ロボモード) 重量:15000t スピード:マッハ28(大気圏内)/光速の36倍(宇宙空間) 出力:2500万馬力 キック力:40メガトン メガレンジャーの2号ロボに該当するのが、このデルタメガ。 ギャラクシーメガのサポートロボで、 第20話にて二体に分裂したネジレ獣ワニネジレに苦戦するギャラクシーメガを救うために出撃する。 第19話にて投入されたブレス型パワーアップツール『バトルライザー』からの音声信号を受け行動する自立型で、 基本的にコックピットは搭載されてはいないが、メガレンジャー五人が入り切れるほどの空間はある模様。 I.N.E.T.の技術班チーフ兼ロボのメンテナンス・修理担当たる川崎省吾の父・川崎博士が戦闘プログラムを開発しており、 その名の通りデルタ形状のシャトルモードからロボモードに変形。 両腕のマニュピレーターを『ガトリングブラスター』に変形させ、毎分3000回も高速回転させネジレ獣を狙い撃つ。 なお、敵に強奪されるのを恐れてか、機体内には起動用プログラムディスク挿入口が二個も施されている。 左右のどちらかがトラップで、そこにディスクを入れると自爆プログラムが発動、たちまちデルタメガが自爆してしまう仕組みになっている。 まるで自爆装置を切るような感じである。健太も一歩間違えれば宇宙の塵となっていただろう…。 普段はメガシップの下にいつの間にかできていたスペースドックで待機しているが、I.N.E.T.が月面基地に活動拠点を移して以降はそこに格納されている。 終盤、バーニングユガンデの襲撃で八つ裂きにされ最終決戦にもVシネマ『星獣戦隊ギンガマンVSメガレンジャー』にも参戦できなかったが、 Vシネマ『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』にて復帰。 ガオライオンの雄叫びを受け、24の歴代レッドが駆るメカと共に駆けつけ、二門のレーザー砲『デルタレーザー』を放ちはぐれハイネス・ラクシャーサを攻撃した。 超電磁合体!! 完成!スーパーギャラクシーメガ!! 今こそ!命をかけた超電磁合体 第21話にて、ギレールの策略によりに強奪され、デスネジロから放つ誘導電波により操られたデルタメガを奪回するため、 ギャラクシーメガは超電磁合体を敢行、スーパーギャラクシーメガとなり奪回に成功する。 そのスペックは以下の通り。 全高:65m 重量:35000t 出力:6500万馬力 キック力:40メガトン テーマソング:「最強! スーパーギャラクシーメガ」(歌:山形ユキオ) バトルライザーをコックピットのコンソールにセットし、『03』ボタンを押すことで合体開始。 超電磁合体時には両機ともにメカ形態に分離・変形しながら大気圏突破、 ギャラクシーメガに再合体後、その誘導電波を受けたデルタメガが分離し合体パーツを構成。 通常のギャラクシーメガ同様、胸に輝く赤いMマークが特徴だが、 黒い巨体と巨大な両腕部と両脚部、そして両肩に施されたガトリングレーザーも目立つ。 三角状のヘッドギア部にはメガレンジャーのマークと、操縦する五人のカラーが施されているのも目を引く。 ガトリングレーザーの威力はデルタメガ時の3倍も誇り、状況に応じてはブースターライフルも使用する。 最大の必殺技はコックピットにあるバトルライザーの『01』を押して発動するロケットパンチ・『スーパーギャラクシーナックル』。 発射時には不規則な動きが目立つが、威力は抜群だ。 第31話では省吾がI.N.E.T.研究所で組み立てた強化プログラムで、燃える炎を放ちながら超高速回転で突撃する超電磁スピン『ビッグバンアタック』を放つが、マッドギレール撃破には至らず、その細胞から分裂獣ギギレを生み出すという結果を出してしまい、窮地に陥ってしまった。 第43話にて省吾らの懸命な作業で戦線復帰。 クリスマスイブ決戦時にメガボイジャー、メガウインガーと共に合体技『トリプルメガスパルタン』を放ちネジファントム、ネジヴァルガー、ネジソフィアを撃破した。 しかし第50話ではデルタメガを破壊したバーニングユガンデに挑むも、敗退して機能を停止してしまった。ユガンデのネジリアクターの副作用により彼の巨大化が解かれたため破壊されるには至らなかったが、修理が間に合わず最終話では戦いに参加出来ず仕舞いとなった。 ビックリ!パワーレンジャーのメガシップ 『パワーレンジャー』において、メガレンジャーに該当する『イン・スペース』では主な舞台が宇宙なのでメガシップ(アメリカ名「アストロメガシップ」)はアンドロス(メガレッド)の母船となり、彼を含めたレンジャーの拠点としても活躍している。 内部の様子はスターウォーズとかのSF映画によく出てくる感じのもの。 サポート用の女性AIも組み込まれていたり、アンドロスの親友ゼイン(メガシルバー)が冷凍睡眠されていたりします。 メガゾード形態(パワーレンジャーにおける共通のロボ形態)になる際にはシャトル(アメリカ名「アストロメガシャトル」)との合体を有するが、このシャトルは『ターボ』最終回で、TJ(レッドレーサー兼メガブルー)ら4人がパワーレンジャーの指揮官的存在・ゾードンを救うため乗り込んだ地球のNASADA製スペースシャトルだったりする。よく異星のメカとドッキングできたな…とつっこんではいけない。 そして何故かギンガマンに該当する『ロスト・ギャラクシー』にもメインメカとして登場。 第1話にて、地球から遠く離れたイリノイ星へワープしたレオ(ギンガレッド)、マイク(黒騎士)、ケンドリクス(ギンガピンク)を追いかける為にカイ(ギンガブルー)が 博物館に寄贈されていたメガシップを強引に動かさせて以降、なし崩し的にレンジャーたちに使用されていた。 普段はレンジャーたちが守っているマクロス的な移民船コロニーの内部に停泊しているが、頭部となるシャトルが無いのでメガゾード形態にはなれない。 この中にはスペースレンジャー(メガレンジャー)のモーファー(デジタイザー。メガレンジャーの変身ブレス)が封印されており、第30話(シリーズ通算第323話)においてアンドロス達が再度装着。復活したサイコレンジャー(ネジレンジャー。データから復活した)と11対5を繰り広げた。 続く第31話(シリーズ通算第324話)ではシャトルを持ってきて再びアストロメガゾードに変形、しぶとく生き延びたサイコピンク(ネジピンク)と戦う。 そんなメガシップは、コロニーから避難する民間人を沈めようとする敵母船を止めるため特攻し自爆。壮絶な最期を遂げました。 ちなみにメガシップはアンドロスの私物だったのだが…まぁいいか。人助けの為だし。 その後、ガオレンジャーをベースにした『ワイルドフォース』のエピソード「FOREVER RED」では、歴代レッドが月に向かう為にアンドロスが2号機(アメリカ名「アストロメガシップMk-2」)を使用した。よく予備のやつを用意できたな…。原作側のバンダイCM「ギャラクシーメガ量産計画」が現実のものとなった。 サーペンテラー(大神龍、向こうでは敵の破壊兵器設定)が現れた際にレッドレンジャー達が「メガシップに戻るんだ!」という会話をしていた事からこちらもアストロメガゾードになる事も可能と思われるが、戻ってる間に地球が攻撃されてしまうためその描写は描かれなかった。 なおサーペンテラーはレッドライオンレンジャー(ガオレッド)のバイクの突撃で破壊されている。 まだまだ!ギャラクシーメガその後の戦い 「星獣戦隊ギンガマンVSメガレンジャー」では、終盤ブルタウラスと共に巨大化したグレゴリ艦長と魔獣ゲルマディクスに挑むが、圧倒的な戦闘力に苦戦。 ギンガマンのアースを受けたI.N.E.T.の人工衛星が魔獣要塞ゲルマディックを破壊され、結界が消えたことで五大星獣が帰還したことで形勢逆転。 五大星獣は超装光ギンガイオーとなり、ブルタウラスとの合体攻撃でゲルマディクスを撃破。 ギャラクシーメガもまた、メガストレートカッターを放ちグレゴリを倒すのだった。 これがギャラクシーメガ最後の雄姿になった。 映画「ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」では人々の願いを受けたバリブルーンとダイデンジンの玩具から歴代戦隊の一号ロボと共にギャラクシーメガが実体化。 大獣神と共に蛮機族ガイアークのチラカソーネと交戦した。 ジュウレンジャーとメガレンジャーは、アメリカにおいて初期パワーレンジャーの始まり(マイティモーフィン・パワーレンジャー)と終わり(パワーレンジャー・イン・スペース)を務めたシリーズつながりと思われる。 既に着ぐるみは現存せず、当時の映像をCC処理したものが使用された。 ただし、展示用の非稼動スーツは残っている。 書き込め!俺たちの追記・修正! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 超電磁合体回では熱い展開を見せてくれた -- 名無しさん (2013-10-21 19 23 06) 操縦者が基本担当分離している -- 名無しさん (2013-12-07 09 04 55) 愛されたロボだったよね。メガボイジャー初登場回とか -- 名無しさん (2013-12-24 00 49 49) ↑しかし圧倒的ピンチ率 -- 名無しさん (2014-03-10 06 30 00) テーマソングの歌詞はあんまりだけどな。「とてつもなくでっかいぜ~♪間違いなく正義だぜ~♪」 -- 名無しさん (2014-03-10 08 41 11) CMみたいに大量生産されてれば、レジェンド大戦時役に立っただろうなw -- 名無しさん (2014-03-10 08 51 45) ↑しかし敵の艦隊の方が多い、なんだったらこっちも更に量産化を ダン「それは血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ・・・。」 -- 名無しさん (2014-03-10 19 27 21) マッドギレールにスタボロにされた時のショックはでかかった、戦隊の前線基地を兼ねてるだけに。胴体を貫かれた時は絶対死人が出てるだろ。 -- 名無しさん (2014-04-06 19 39 00) 青がメインカラーで合体構成も少数、なんだかダイデンジンやサンバルカンロボ辺りに先祖がえりしている感じなロボ -- 名無しさん (2014-05-17 00 46 27) スーパーギャラクシーメガ初登場時の「皆が良いと言ってもですか!?」のシーンは最高だった -- 名無しさん (2014-05-17 15 11 44) 変形前後、変形システム、2号ロボとの合体、全てにおいて破綻のない素晴らしいロボだ -- 名無しさん (2015-04-04 17 33 22) その割に歴代でも売上やばかったけどな -- 名無しさん (2015-04-13 18 02 17) ↑まあ、従来のロボを考えればねえ… -- 名無しさん (2015-04-13 19 37 52) ↑2メガボイジャーの初期不良がね・・・ -- 名無しさん (2015-04-13 19 41 10) ↑それまでの商品でなんとか稼げないものなのか? -- 名無しさん (2015-04-16 18 08 53) ジェットイカロスと並んでやられる時は結構派手にやられてた印象のある一号ロボだったな。メガボイジャー誕生の時とかまさかのシャイニングガンダムよろしく腹まで貫かれてたし。 -- 名無しさん (2015-04-16 18 33 08) ↑2年末商戦に乗り遅れる+自主回収だから景気含めて無理っぽいだろう -- 名無しさん (2015-04-16 20 44 57) スーパーギャラクシーメガは一昨年のバスターオーレンジャーロボと違って終盤でも使う機会あったね -- 名無しさん (2015-04-17 17 56 57) ↑2タイムレンジャー擁護するわけじゃないけどさ、もしもこれがクウガと同じタイミングでやってたら、このカラーリングとギミックの地味さで沈んでシリーズ続行やばかったかも -- 名無しさん (2015-04-20 12 11 00) 残念ながら売上の低さは歴代でもワースト5には入ってるらしいから語られる機会が少ない -- 名無しさん (2015-05-14 17 09 43) 大好きだったなぁ、スーパーギャラクシーメガになった後、腕を動かす時に鳴る「グォーン グォーン」みたいなSEがたまんなく好きだった -- 名無しさん (2015-09-07 16 50 44) 実質変形とも言える寂しい合体だけど出力5000万馬力と歴代の1号ロボだけなら最強クラスのスペックでもある -- 名無しさん (2015-12-29 15 29 11) ↑設定だけでみると1号ロボというより基地ロボだから、本来なら切り札ポジにいてもいいんだよな -- 名無しさん (2016-02-20 20 56 36) 定番必殺技がないというのも珍しかったな 何気に本編後に唯一残ったロボだったからギンガマンVSメガレンジャーでは必然的にコイツがソロで出てくることになった -- 名無しさん (2016-02-20 21 21 58) 終盤にユガンデと戦うためにおっさん達が操縦した時は胸熱だった。まぁジェットガルーダin長官のようにはいかなかったが、みんなのロボっていうのを再認識できた -- 名無しさん (2016-02-20 21 34 00) 5000万馬力は歴代の1号ロボでは最強クラスだったりするんだよね。そんな強いロボを量産・・・・まあ確かにメリケンではメガシップ二号機があったけどw(メガゾードになれるかどうかは不明だけど) -- 名無しさん (2016-05-19 15 14 08) まあ子供心にカーレンジャーと比べるとつまんないメカだなぁって思ってたな -- 名無しさん (2016-05-26 00 27 09) メガレンジャーのロボで最終決戦で大破せずに修理可能な余地あったのはギャラクシーメガだけなんだっけ? -- 名無しさん (2016-06-15 17 36 21) ↑そう。だからギンガVSメガでもピンチにかけつけたし。2、3年後は細切れにされたデルタメガが歴代レッドメカと共に応援に駆けつけてきたんだけどね… -- 名無しさん (2016-06-15 17 57 58) 単体でも2号ロボと合体しても破綻の無いプロポーションだわ スーパー合体ロボの玩具で最高の出来じゃないか? -- 名無しさん (2016-07-25 18 48 09) 家の玩具箱あさってでてきたギャラクシーメガ 変形途中に右足ポッキリ メガシャトルにヒビが入って変形できない もうやんなるね。 -- 名無しさん (2016-08-11 14 43 53) 5000万馬力のギャラクシーメガと2500万馬力のデルタメガが合体して6000万馬力っておかしくね? -- 名無しさん (2016-10-12 07 16 29) 新映画の予告で歴代戦隊の最強ロボが出てるカットでターボ以降の他戦隊の大半がスーパー合体だったのにそのポジすらメガボイジャーに奪われてたスーパーギャラクシーメガの扱い・・・・ -- 名無しさん (2016-12-18 13 44 27) 出力はメガボイジャーと同じだったりする、スーパーギャラクシーメガ。ガトリング砲とロケットパンチを搭載した男の浪漫満載とギャラクシーメガの武装を使用可能だから柔軟に戦えるんだよな -- 名無しさん (2017-01-14 15 18 56) 個人マシンなしでの合体や固定必殺技がないことに最初は戸惑いを隠せなかった。 -- 名無しさん (2018-02-02 23 19 25) ミニプラの方でも書いたけど、スーパーミニプラ化おめでとう! -- 名無しさん (2018-07-13 23 41 08) デジタイザーの新規音声に際して21年前に買ったヤツを倉庫から引っ張り出すか… -- 名無しさん (2018-07-14 00 54 14) あれ?デルタメガの出力って4000万馬力じゃなかったっけ? -- 名無しさん (2018-08-11 00 28 47) 違反コメントを削除しました -- 名無しさん (2019-10-12 13 28 26) マッドギレールとの戦いでパイプやら瓦礫にまみれたコックピットの絵はホントに怖かった。 -- 名無しさん (2020-04-30 03 41 43) あの大量生産のCMにマジレスするとあのギャラクシーメガは元々量産前提で製造するつもりだったんじゃないかと思う -- 名無しさん (2020-06-04 09 55 58) ザンギャック侵攻の時とか多分最初の方で破壊されてそうな気がする。地球侵攻に際しては最初の砦としてビクトリーマーズあたりと合同で艦隊戦に参加してそうだし -- 名無しさん (2021-05-04 15 17 19) 名前 コメント
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【能吏大尉の多忙な日々】 一九四四年五月一七日、一〇三〇時、ヒスパニア領内臨時野戦飛行場 「どういうことか、説明して貰おうか。大尉」 「分かりかねます、司令。ご説明は主語から明確にお願いいたします」 「上官に向かって何という・・・君が新人達に教え込んでいる言葉だ」 カールスラント空軍JG124の飛行隊長を務める、アーデルハイト・ハンマーシュミット大尉。彼女は正面でお冠の航空団司令。ウィッチ出身者ではなく、戦闘機搭乗員出身の痩身の大佐を相手に、見ようによっては小馬鹿にしてるように取られる、表情を消した顔立ちをしていた。当人は至って真面目に応じているつもりだが、それが司令の血圧を上げてしまったらしい。というより彼女自身も、唐突な呼び出しに困惑しているのだが、司令はお構いなしであった。 「『死なない程度には頑張りなさい。お偉方があなたの命より、ストライカーユニットを優先しないようにね』。この言葉は一体どういう意味だ!上官誹謗中傷と取られても、不思議ではないんだぞ!」 「言葉の通りです。ストライカーユニットは壊れても補充が効きます、しかしこれから訓練を積むべきウィッチは貴重品です」 何だ。あの言葉か・・・しかし、そこまでいきり立つほどの話かしら。 そう。司令が一言半句反芻して見せたように、彼女は非常にドライな態度でありながら、特に新米の補充ウィッチ。彼女たちが張り切りすぎないか、あるいは怯え過ぎかで墜落するリスクを、心構えと堅実な技術。双方から教え込んでいた。彼女自身、「先生」ことエディータ・ロスマン曹長(現第502統合戦闘航空団所属)から、徹底して叩き込まれたありようであった。ウィッチとは、時にストライカーを何機も乗り潰してでも、経験を積んで、一人前になっていくものだ、と。 「ああ、その通りだろうとも。これまでストライカーを5機以上。それも試作型のドーラまで含めて叩き壊してくれた君が言うと、実に説得力があるな!」 「正確には7機です。確かにその件は申し訳なく存じておりますが、既に始末書及び譴責は済んでいたかと」 「ストライカー1機で、Me209戦闘機が、一体何機購入できると思っている?一個小隊では済まない価格だ。その上、ユニットに加えて軍紀まで破壊するつもりかね!?」 「私は軍紀を犯したつもりはありません、職務怠慢や敵前逃亡も。そして何より、500時間を超えた当たりでやっと一人前になるウィッチの値段は、一体幾らなのです?」 ああ、成る程。この御仁も嘗ては戦闘機で怪異と戦ってきた分、最近台頭著しいウィッチがお嫌いなタチか。薄々伝え聞いていたが、ここまで露骨とは。しかし自分もファイターパイロットだったのならば、戦闘機よりパイロットが大切と言うことくらい、重々承知しているだろう。18の小娘に傷つけられたプライドが、それほどまでに痛むのか? まあ、確かに激戦地で何度もストライカーを壊したのは事実だが、連続出撃による部品摩耗。彼我戦力比五倍以上の状態で、被弾一発もなしに帰れと言う方が、無体な話だ。 彼女自身、軍紀を傷つけるつもりは毛頭ないし、祖国奪還の任務に疑問も抱いていない。しかし自分は18歳を過ぎて数カ月以上経過しており、じきにウィッチとしての限界も来る。隷下中隊長クラスも十分に育ったし、一生を軍に捧げるつもりなど、さらさらない。そう言う心づもりが、お堅いカールスラント空軍では、彼女を若干「変わり者」にしてしまっている部分もあったが。 「・・・・・!君に、転属命令が来ている。空軍総監部の推薦らしい」 司令は一瞬顔を引きつらせると、軽く手をわななかせた。その後に、徐に書類挟みから一枚の書面を取り出し、突き付けた。 「拝読いたします」 ハンマーシュミット大尉は司令の豹変、ヒステリーよりは、渡された命令に寧ろ面食らった。扶桑皇国海軍の艦上飛行隊への転属?何故、ヒスパニアに展開して、カールスラント本国奪還を企図した戦闘を続けている自分たちの部隊に。そもそも、私からして、陸上基地航空のウィッチだ。当然、離着艦の経験など無い。こんな戦艦とも空母ともつかない母艦へ降りろ等、死ねと言うことか? 「ご命令とあらば飛びます。しかしそれこそ、『グラーフ・ツェッペリン』搭乗予定者だったウィッチを派遣された方が、よくありませんか?」 「現在、ノイエ・カールスラントで新型母艦を建造中だ。こんな中途半端な軍艦に、貴重な離着艦技能を持つウィッチを出せるか!」 成る程ね。総監部の推薦とあるけれど、大方扶桑との関係悪化を恐れた上層部の思惑と、この司令が私を疎んじた利害が、丁度一致したところか。まあ良い、そこまでいうならストライカーを壊してでも、何とか覚えてみよう。発令権者はこの御仁だ。破損消耗した分は、しっかりと補充して貰う。全てに納得したわけではないが、ここは軍隊だ。一度、拝命してしまった命令に抗命は出来ない。 「ハンマーシュミット大尉、了解いたしました。出来れば先任中隊長に引継を行う時間を、出発時刻と手段は・・・明記されていませんが」 「輜重のトラックを回してある。輸送船はマドリードから扶桑への定期便が出ている、二日後出発のフネがある筈だ。旅券の手配はしてある、後は好きにしたまえ」 「有り難くあります」 大尉は手短に敬礼を行うと、さっさと執務室を立ち去っていった。軍紀遵守にも、過去の始末書にも、彼女の瑕疵はほとんどない。言っては何であるが、飛行隊長やウィッチとしての技量もなかなかのものだ。しかし、この司令とはどうにも相性が最悪であった。どちらも無能ではなく、最早これは完全に人間性の問題であるだけに、どうしようもなかったのかもしれない。事実、この航空団司令も「戦闘機部隊指揮官としてなら」、そこそこの人物と評価されていた。ウィッチ部隊の責任を人事上のルーチンワークとはいえ、預けられたことは、まさに彼にとっても悪夢であった。 「全く・・・・ああも小生意気な小娘風情が、ハウプトマンで飛行隊長だと?たちの悪い冗談だ。いけすかんブリタニアの大将閣下の気持ちも、今なら分かるものだ!」 「飛行隊長が転属?何の冗談ですか?」 「いや、どうもお偉いさんは真剣みたいですね。現に私のユニット武装、もうトラックに積み込み始まってるし」 いきなり降って湧いたような話に、四個中隊から編成されるJG124。その先任である、ハンマーシュミットより二つ下の中尉は目を剥いた。彼女も大尉からあれこれ、指揮官としての心得等々を叩き込まれており、最初はカチコチの新品少尉であったが、二年、三年と実戦を潜る内に、全くの現実主義者になっていた。今では大尉の右腕、余りアテにならない航空団司令よりも、主計課や高射砲兵との折衝、連携研究などで、余程頼りになる存在であった。 「どうも日頃の私の言動が、随分と嫌われたらしい。余り、表沙汰にしないようにしていたんですが」 「ショルツの奴でしょう、一度大尉の不時着事故の時、奴も重謹慎食ってますし。今から締め上げに行きましょうか?」 「抗命で2人揃って扶桑に行くことになるよ、そうなったら誰がヒヨッ子の面倒を見るんだい。今や君ら四人や中隊先任が頼り・・・逃げるようで済まないけど、本当にお願い」 ハンマーシュミットの、普段は余り見せない弱ったような顔に、先任中隊長も軽く肩をすくめた。そう、この「変わり者」の大尉は、軍隊に一生を捧げるつもりなどは毛頭ないが、少なくとも、自分が現役の間は「適当にやり」、部下を欠かさず、ウィッチとしての年限まで生き延びさせよと、心を砕いてもいた。正直なところ、飛行隊長である自分が抜けた後、若手に無体な命令を下すのを掣肘できるのは、彼女から見ても一人前になった中隊長。中隊先任士官クラス達であった。自分が扶桑へ行くことは構わないが、まだ、飛行三〇〇時間をやっと超えたばかりのものも多い、若手を残していくのは、何処か後ろ髪を引かれる部分もあった。 なお、ショルツとはJG124整備中隊の古参整備下士官である。整備兵としての腕前は良かったが、性格はお世辞にも誉められたものではない。一度、ハンマーシュミットが連続出撃の疲労から、ラロス改複数の不意打ちを食い、ストライカーに数発被弾。黒煙を吐きながら辛うじて帰り着いた際、よりにもよって破損したのが、最新のFw190Dプロトタイプ三号機「ドーラ」であった。当然、航空団司令は顔色を信号機のように変えながら激怒し、ハンマーシュミットのみならず、ドーラの専属整備を任されていたショルツさえ、重謹慎を食らったのだ。そして、彼はどちらかとういえば、非常に粘着質で根に持つタイプであった。ウィッチの間でも、腕は兎も角、性格の評判は、芳しいとはとても言える人物ではない。 「本国はマトモに、失地奪還をするつもりはあるんですかねえ・・・」 「司令も多分、ここが戦闘機航空団なら大張り切りなんでしょうけどね。残念だけど、引継を始めても良いかしら?」 「了解いたしました。でしたら指揮系統と各兵科との連携から・・・・」 結局の所、引継は一昼夜かかった。航空団司令も流石に、部隊運営に最低限必要な行為まで、阻害はしなかった。しかし積極的な協力も得られなかったし、期待も出来なかった。結局の所、彼女が中隊長や中隊先任を呼集。同じく驚いた彼女たちを何とか説得し、その上で先任中隊長を飛行隊長へ臨時昇任。整備中隊、高射砲兵、ラダール班、主計課などと折り合いを付けるのには、それほどの時間が必要であった。 とはいえ、これは寧ろ短い部類に入る。ハンマーシュミットが自らも事故を(激戦地区を飛ぶことが多い故に)何度も経験し、十数枚も始末書を書いていること。元より、リベリオンに疎開していた親族を頼って、軍に志願するまえに居住していた際、住民権を得る手続きから始まり、祖国を失った彼女の人生は、書類仕事で満ちていたのだ。彼女は元々、大ざっぱと言うには言いすぎだが、ウィッチに経験を積ませること。無駄死にさせないこと意外は、余り拘泥しない。ストライカーと武器の性能も、高性能であることに越したことはないが「飛んで撃てればいい」と、強いこだわりは見せなかった。 しかし反面で、書類仕事に長けた能吏としての、意外な一面も持ち合わせていた。このあたり、自然と若手への教育者として振る舞うことも多かったことが、能力に磨きをかけていた。 *一九四四年五月一九日〇四〇〇時、同野戦飛行場営門 「じゃあ、『大尉』。本当に申し訳ないけれど、部隊を宜しく」 「無事の凱旋を祈っています、『隊長』」 ようやく引継、再編の目処が立った拝命より概ね二日後の早朝。営門にて今や飛行隊長となった第一中隊長(兼任)。そして扶桑へ転属させられる羽目になったハンマーシュミット大尉は、言葉少なに、しかし互いに信頼しきった目元で敬礼と答礼を交わした。そう、確かに私のウィッチとしての寿命は、後一年弱。だけど、それまでに扶桑での厄介ごとを済ませ、帰ってこられる可能性が皆無ではない。 それ以上は言葉を紡ぐことなく、僅かに会釈すると、2人の大尉は。片方は営門を潜り、新たな飛行隊長として。片方は、内心に懸念を抱えつつも表情に出すことなく、ベンツL3000型四輪トラックの助手席に乗り込んだ。「願います」と、輜重隊の軍曹に頷くと、彼は黙礼して車輌を、扶桑からの輸送船が待ち受けているはずのツーロンへ、未だに宵闇明けやらぬ中を、一路走らせ始めた。 「大尉、失礼ですが」 「何でしょう?」 「大尉は・・・リベリオンからの出向なんですか?正直、そいつを見かけるのは輜重でも珍しいもんで」 道も終わり、ツーロン市街に入りかけた頃、些か表情の読めないウィッチの大尉に、まだ二十代半ば程度の軍曹が、おずおずと話しかけた。彼の視線は、大尉のガンベルトに収まった大振りな拳銃。リベリオン製M1911A1に向けられている。実際、カールスラントのウィッチが自衛用に携帯する拳銃は、ワルサーPPKからM712シュネルフォイアーに至るまで、多種多様だが、殆どは国産品だ。リベリオン製大型自動拳銃を持つものなど、殆どいない。軽く苦笑すると大尉は応じた。 「最初は家族親族共々、リベリオンに疎開してね。そこで銃器携帯許可も取った、移民のウィッチと言うだけで襲われることもありましたから」 「そりゃあ・・・また何とも。失礼しました」 「良いんですよ、空でも結構役に立ちます。ラロス程度なら一弾倉使えば落ちるんですよ?」 「そんな大砲みたいな拳銃なら、違いありませんやね」 軽く笑い声を挙げた軍曹に会わせて苦笑する。まあ、もっとも便利なのは空の上だけではない。 (あの子達に任せてあるから大丈夫だとは思うけど・・・・司令。もしも帰隊した時、新人を無駄死にさせてたら、落とし前は付けさせて貰いますよ) 埒もないことを我ながら思ったが、半ばは本気であった。アーデルハイト・ハンマーシュミットというウィッチは、指揮権をいきなり剥奪された挙げ句、部下を無駄死にさせられてまで、黙っているほど大人しい人物ではない。出来れば、この四五口径が硝煙と共に魔力付与の弾薬を吐き出すのは、ネウロイ相手だけでありますように。 基地より三時間ほどの時間をかけ、到着したヒスパニア港。ブリタニア本国を除けば、辛うじて維持されている数少ない欧州の整備された大規模港湾には、扶桑皇国の国旗。そして徴用船舶であることを示す、軍艦旗を掲げられた大型高速貨客船が停泊していた。船尾には扶桑語で大きく船名がステンシルされている。珍しいことに、デリックを用いず、ほぼ埠頭の高さそのままに、喫水を調整することで合致させた車輌用乗降口。そこからスロープを降ろし、牽引重砲と装軌牽引車。そして、弾薬や観測機材を満載したトラックが、何十台と降車し始めている。アルプス山脈という、ネウロイにとって天然の要害を有するヒスパニア方面では、弾着観測班の山岳歩兵を前進配置し、ネウロイを阻害する砲兵こそ、戦場の女神であった。 「へぇー・・・・にぎつ丸。これ、扶桑のミヤヒシ海運が使ってる最新の船舶ですよ」 「流石輜重下士官。フネには詳しくないけれど、どんな感じの貨客船かしら?」 「何でも今は軍用に改造されてますが、元はリベリオンのRORO船を真似たとか。満載で巡航二〇ノットは出るそうです・・・と、あれが出迎えじゃないですかね?」 見れば、こちらは車両用スロープではなく、にぎつ丸のタラップから、扶桑皇国陸軍の野戦将校軍衣に身を包んだ士官が下船し、足早にこちらへ向かってきた。階級を見れば中尉である。ハンマーシュミットと軍曹も手早くトラックから降りてしまうと、彼に向き合った。士官は敬礼の後、意外に流暢なカールスラント語で、話しかけてきた。 「失礼いたします。扶桑皇国陸軍船舶工兵、林丈治中尉です。JG124のアーデルハイト・ハンマーシュミット大尉で宜しいでしょうか?」 「はい、中尉。日向着任を命ぜられた、ハンマーシュミットです。どうか、宜しく」 「有り難うございます。大尉には車輌ごと、にぎつ丸に乗艦していただき、扶桑の佐世保軍港の戦艦日向へ着任していただきます」 「それはいいのですが・・・軍曹はどうするんです?」 確かに車輌ごと、いちいちデリックを使わずに乗り込めるのは便利だ。しかし、まさか余所の部隊の輜重下士官まで輸出してしまうわけにもいくまい。それに対して軍曹は、埠頭の五〇〇メートルほど外れた集積所に、その他の輜重物資と共に降ろされた車輌群を指さした。 「ああ、私でしたら。あそこに置いてあるノイエ・カールスラントから運んできたトラックの一台を、補充品として受領予定です。こいつを船内に運んだら、それで原隊へ物資共々、帰隊を命じられてます」 「そういうことでしたら」 「ええ、では軍曹。私が車輌誘導を行うので、にぎつの船内までは運転を願いたい。頼めるかな?」 「おやすいご用で」 輜重が本職の下士官、船舶工兵という物資運輸が本業の特技士官の案内。そしてにぎつ丸のRORO船そのままの構造にも助けられ、車輌甲板への移動は比較的スムーズに行えた。軍曹は、ではご武運を短く敬礼と答礼を交わすと、足早に自らが担当する車輌へと歩み去っていった。 「にぎつは元が貨客船ですので、大尉にも二等船室ですが個室があります。武器・装備は拳銃を含め、残念ながら佐世保へ到着するまで、お預かりいたしますが」 「宜しくお願いいたします」 「ああ・・・それとですが」 彼女のガンベルトを受け取った林中尉は些か困ったような、しかし悪戯っぽい笑みを浮かべた。 「失礼ながら、海軍サンよりなるたけ弾薬が共通化できる武器も、一緒に運んで欲しいと依頼されまして。ノイエ・カールスラントより我が国が購入したMG42一式を、大尉へ譲渡いたします。何、うちの陸軍が試験導入するものを、貸与する形ですので問題はありません」 「ご面倒をおかけします。BARも良い小銃ですが、本物の機銃があればそれはそれで」 「まあ、海軍サンの頼みってのもありますがね」 三十路絡みの船舶工兵中尉は、微笑を苦笑に変えながら、砕けた口調で続けた。 「私から見れば、年の離れた妹か姪くらいのお年です。それで命を張ってるんですからね。失礼ながら。船長も多少思うところがあったようで、ノイエ・カールスラントに立ち寄った際、お国から許可を頂きました。勝手かもしれませんが」 「ご厚情、心より感謝いたします」 どうやらこの、林中尉や船長は至極一般的な大人として、まだ二十歳にもならない少女に、せめてまともな武器をと思い、MG42を確保してくれたらしい。大量製造を行っている規格品の、戦時量産機銃とは言え、半ば放逐に等しい扱いを受けたウィッチに対する扱いとしては、破格の厚遇だ。後方支援国家の余裕という奴かもしれないが、今は素直に厚情に感謝したかった。林中尉は良いんですよと軽く片手を振ると、にぎつの出航時刻を伝えた。 「にぎつは後、三時間ほど物資の積み込みを行った後、ブリタニア海軍の護衛を受けて出航します。空襲の恐れは少ないでしょうが、今の内に休まれた方が良いです。海の上は面倒で・・・では」 ほどなくして年かさの船舶工兵中尉は、扶桑陸軍独特の。脱帽時の一〇度の礼を行うと、ハンマーシュミットの個室から去っていった。ふっと息を吐くと、彼女も個室の寝台に腰掛けた。全く、この数日間にいきなりの急展開で、将校らしい演技も限界だ。多少眠らせて貰おう。扶桑の陸軍が案外、話せる相手であったのはせめてもの救いだ。出来れば、着任先の扶桑海軍もそうであって欲しいものだが。 カールスラント帝国空軍大尉という職掌から、自らを解放したアーデルハイトは、個室の施錠を確認すると、軍衣の上着をハンガーに掛けて、早々に寝台で寝込んでしまった。まだ、にぎつの出航までに時間はあるが、それなら尚更早々に寝てしまおう。洋上ではブリタニアの海軍が護衛してくれるとは言え、仮に長距離型ネウロイが出てきた場合、この船が大破撃沈される可能性もある。今ならば、港に飛び込めば助かるが、洋上ならば尻に帆かけて甲板へ逃げ込み、救命ボートに命を託す羽目になる。考えたくもないが、そんな事態にも備えて、何よりここのところの雑事を忘れるために。 兵隊らしい思考の切り替えの早さで、アーデルハイトはすうすうと寝息を立てて熟睡に移った。あの船舶工兵中尉の言葉通り、ヒスパニアが貴重な外貨取得手段としている、一次産業品(農産物が殆どだ)。そして、後方での治療が必要な傷病者や連絡移動要員などを乗せたにぎつ丸は、ブリタニア海軍の護衛戦隊に守られ、ヒスパニアを出航。 多忙さ故に八時間は熟睡してしまったアーデルハイトの懸念は幸い杞憂に終わり、ネウロイの空襲を受けることもなく、無事に扶桑を一路目指すこととなる。そこで彼女は、ウィッチ嫌いのJG124とは別の意味で、大いに面食らう指揮官や部隊、後々の戦友達に顔を合わせ、大尉以上の階級と飛行隊長の経験を持つ、貴重なベテランとして。そして何より、不本意ながら、部隊が無数に巻き起こすトラブルに関する始末書。それを一手に捌く能吏として、活躍することになる。 ウィッチとしての現役年限を終え、解放されたカールスラント本土。カイザーベルク方面の女性地方公務員へ転職した彼女は、後にこのように語っている。 「よく、ウィッチと言えば華々しい武勇伝が多いですが、私にとって、あの部隊に於ける最大の敵はネウロイではなく、始末書でした。それも戦友達の・・・まあ、そのお陰で、今の仕事に随分役だってくれているんですが」 かの部隊、そしてカールスラント空軍に於いても、昼間戦闘のエースの一人である彼女をして「最大の敵」と言わしめた、第六六六航空隊の始末書が、どれほど膨大な分量であったのか。それはまた、別の話に譲りたい。兎に角、今の彼女は始末書ではなく、住民票や戸籍簿、あるいは地方税関連の書類を、過不足なくチェックし、決済し続ける、真面目だが意外に洒落の分かる公僕として、部下や市民から慕われる人生を送っているという。 *追記:ハンマーシュミット大尉名言(?)録 「人間は死んだらお仕舞だけど、機械は壊れてもいろいろ使い道があるそうよ」 「私は『英雄』じゃないの。事務屋の少佐殿の手柄のためにあなたたちを殺すのは、任務に含まれてないわ」 「軍隊でも、命は重いの。ただの負傷と違って、肩を貸して飛んであげられない」
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名前:ラクシャーサ 所属:ハールート・マールート イスラム系の過激派宗教団体。ラクシャーサは活動費用を稼ぐための道具扱い。アンドロイドの人格を認めていない。 参加理由:「俺より強い奴に会いに行く」 性別型:男性系 容姿: 鳥型の頭部を持った亞人系のロボ。カラーリングは赤を基調とし、ところどころに黒いラインが入る。 長髪を模した放熱ケーブルが頭から腰まで伸びている。太い尾がついている。全長約1.6メートル。 性格:バトルマニア 武装: 黙熾 火炎放射器及び排熱再利用機関。口から炎を吐きだすというシンプルな攻撃。生じた熱をエネルギーに転化するシステムがついており、使い続けることで火力・本体性能が上がる。 起動から発射までのラグがほとんど無い分、初期火力はあまり高くは無く、並の装甲を溶かすにもしばらく炎を当て続ける必要がある。名前のわりに貧乏くさい武装。 葬聖 尻尾。自由自在に動く強靭な尾。先端は刃になっている。全長が低めなのは、直立した際に尻尾の長さが考慮されていないため。 自分の意思で取り外すことができ、ある程度の距離なら遠隔操作可能。小型のカメラを内蔵しており、偵察に使える。名前のわりに姑息な武装。 概要:戦えれば何でもいいタイプ。製作元が当時資金難だったこともあり、その知識・思考能力は戦闘に偏っている。ミノタウロスへは初参加だが、ロボットファイト自体は経験済み。 基本戦術:近接では格闘戦・中距離では火炎放射、距離を取られれば手を地面につけての高速走行で追う。黙熾のブーストが威力を発揮してからが本番。
https://w.atwiki.jp/sameel/pages/17.html
ギアバ対抗++習得率 ギア 部位 0凸 1凸 2凸 3凸 4凸 シヴァ 全部 0% 5% 20% 50% 100% ポテト 全部 0% 5% 20% 50% 100% ブリュンヒルデ 頭 30% 55% 75% 90% 100% ライア 頭 30% 55% 75% 90% 100% イスラフィール 頭 30% 55% 75% 90% 100% ナミノリルシファー 頭 30% 55% 75% 90% 100% ラファエル 頭 30% 55% 75% 90% 100% リブロ 頭 30% 55% 75% 90% 100% フッキ 頭 30% 55% 75% 90% 100% マモン 頭 30% 55% 75% 90% 100% リーナ 頭 30% 55% 75% 90% 100% サンタリーナ 頭 30% 55% 75% 90% 100% ウリエル 頭 30% 55% 75% 90% 100% ガブリエル 頭 30% 55% 75% 90% 100% バレンタインリブロ 頭 30% 55% 75% 90% 100% パンプキング 頭 30% 55% 75% 90% 100% ティアマット 胴 0% 2% 5% 10% 20% オリョウ 胴 0% 2% 5% 10% 20% クーラ 胴 0% 2% 5% 10% 20% サルトビサスケ 胴 0% 2% 5% 10% 20% サルトビサスケ·アクア 胴 0% 2% 5% 10% 20% コゴエール 胴 0% 2% 5% 10% 20% トリスメギスト 胴 0% 2% 5% 10% 20% ゼウス 胴 0% 2% 5% 10% 20% ショカツリョウ 胴 0% 2% 5% 10% 20% エチゴノリュウ 胴 0% 2% 5% 10% 20% ドクガンリュウ 胴 0% 0% 0% 0% 2% ルーンドラゴン 胴 0% 2% 5% 10% 20% バクエンドウジ 胴 0% 2% 5% 10% 20% イザナミ 胴 0% 2% 5% 10% 20% ムリエル 腕 30% 55% 75% 90% 100% セレン 腕 30% 55% 75% 90% 100% パラソルガイア 腕 30% 55% 75% 90% 100% ガイア 武器 30% 55% 75% 90% 100% アリアンロッド 武器 30% 55% 75% 90% 100% アベノセイメイ 武器 0% 5% 20% 50% 100% 属性対抗+習得率 ギア 部位 0凸 1凸 2凸 3凸 4凸 ポテト 腕 30% 50% 75% 90% 100% ガブリエル 全部 0% 5% 20% 50% 100% リブロ 全部 0% 5% 20% 50% 100% クロノス 全部 0% 5% 20% 50% 100% リーナ 全部 0% 5% 20% 50% 100% ルシファー 全部 0% 5% 20% 50% 100% シヴァ 腕 30% 55% 75% 90% 100% バハムート 全部 0% 5% 20% 50% 100% ハロ・スプメジェド 全部 0% 5% 20% 50% 100% バレンタインリブロ 全部 0% 5% 20% 50% 100% サンタリーナ 武器 30% 55% 75% 90% 100% ヒミコ 全部 0% 5% 20% 50% 100% ラクシュミー 全部 0% 5% 20% 50% 100% イスラフィール 全部 0% 5% 20% 50% 100% 物理対抗+習得率 ギア 部位 0凸 1凸 2凸 3凸 4凸 ポテト 腕 30% 50% 75% 90% 100% サイゾウ 全部 0% 5% 20% 50% 100% ブリュンヒルデ 全部 0% 5% 20% 50% 100% リブロ 武器 30% 55% 75% 90% 100% ジョカ 全部 0% 5% 20% 50% 100% ブキバッカ 全部 0% 5% 20% 50% 100% ムリエル 全部 0% 5% 20% 50% 100% イシス 頭 0% 5% 20% 50% 100% シヴァ 腕 30% 55% 75% 90% 100% ミカエル 全部 0% 5% 20% 50% 100% ライア 全部 0% 5% 20% 50% 100% ラファエル 全部 0% 5% 20% 50% 100% アマクサシロウ 全部 0% 5% 20% 50% 100% サタン 全部 0% 5% 20% 50% 100% バレンタインリブロ 武器 30% 55% 75% 90% 100% ウリエル 全部 0% 5% 20% 50% 100% サンタリーナ 全部 0% 5% 20% 50% 100% ガイア 腕 30% 55% 75% 90% 100% ハールバルズ 全部 0% 5% 20% 50% 100% 気絶対抗++習得率 ギア 部位 0凸 1凸 2凸 3凸 4凸 アポロン 腕 0% 2% 5% 10% 20% ゴクウ 腕 0% 2% 5% 10% 20% ヒジカタ 腕 0% 2% 5% 10% 20% クシナダヒメ 腕 0% 2% 5% 10% 20% ベガ 腕 0% 2% 5% 10% 20% マリシテン 腕 0% 2% 5% 10% 20% カンウ 腕 0% 2% 5% 10% 20% オニシマヅ 腕 0% 2% 5% 10% 20% ルナリーフ 腕 0% 2% 5% 10% 20% ソルデバリオ 腕 0% 2% 5% 10% 20% ポセイドン 腕 0% 2% 5% 10% 20% ヘラクレス 腕 0% 2% 5% 10% 20% リョウマ 腕 0% 2% 5% 10% 20% リーナ 胴 30% 55% 75% 90% 100% モモタロウ 腕 0% 2% 5% 10% 20% ラー 腕 0% 2% 5% 10% 20% ルシファー 頭 30% 55% 75% 90% 100% イシス 胴 0% 5% 20% 50% 100% ミカエル 頭 30% 55% 75% 90% 100% ライア 腕 30% 55% 75% 90% 100% サタン 胴 30% 55% 75% 90% 100% スサノオ 腕 0% 2% 5% 10% 20% ウリエル 胴 30% 55% 75% 90% 100% カッカ 腕 0% 2% 5% 10% 20% イスラフィール 胴 30% 55% 75% 90% 100% アテナ 腕 0% 2% 5% 10% 20% アルカンシエル 腕 0% 2% 5% 10% 20% 凍結対抗++習得率 ギア 部位 0凸 1凸 2凸 3凸 4凸 サイゾウ 腕 30% 55% 75% 90% 100% ガブリエル 胴 30% 55% 75% 90% 100% キチアト 胴 0% 2% 5% 10% 20% ブキバッカ 胴 30% 55% 75% 90% 100% クロノス 胴 30% 55% 75% 90% 100% アベノセイメイ 腕 30% 55% 75% 90% 100% ワンダラー 胴 0% 2% 5% 10% 20% ベルフェゴール 胴 0% 2% 5% 10% 20%
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プクシュノーケル 概要 初登場:『マリオカートツアー』 シュノーケルを付けたプクプクのマシン。 エラ呼吸なのに必要なのか…肺呼吸のプクプクなのか謎は深まるばかりである。 歴代登場作品 マリオカートツアー 2020年7月「マリン」ツアーから登場。ウルトラレア。 ジャンプアクションのポイントが増加する。 入手条件 『マリオカート ツアー』 「今日のピックアップ」にランダムで出現する。 登場ツアーはこちら→https //docs.google.com/spreadsheets/d/1l7agHSazxheQrfVyu4-umdVwSyM9-UBa8aWCg92W3EU/edit?usp=sharing 関連マシン ゴールドプクシュ スーパープクプク
https://w.atwiki.jp/12odins/pages/752.html
装備可能ジョブ 駆出 戦士 魔術 僧侶 騎士 盗賊 大魔 神官 吟遊 部位 種類 コスト 売却値 最大Lv スキルと効果 進化 足 軽装 4 12000 20 なし なし 基礎能力 HP - MP - 物攻 - 俊敏 5 魔攻 - 回避 9 回魔 - 命中 - 物防 1 会心 - 魔防 2 属性 なし 基礎能力(LvMAX) HP - MP - 物攻 - 俊敏 30 魔攻 - 回避 49 回魔 - 命中 - 物防 4 会心 - 魔防 7 属性 なし ルーン生成 生成結果 確率 のルーンⅣ % のルーンⅣ % のルーンⅣ % のルーンⅣ % のルーンⅣ % のルーンⅣ % セット装備 セット効果 絹の帽子 なし シルクブリオー・上 絹の手袋 シルクブリオー・下 シルクシューズ 障害耐性 毒 0.0% 妨害 0.0% 混乱 0.0% 麻痺 0.0% 暗闇 0.0% 睡眠 0.0% 幻惑 0.0% 封印 0.0% 石化 0.0% 即死 0.0% 属性耐性 物理 0.0% 魔法 0.0% 火 0.0% 冷 0.0% 水 0.0% 雷 0.0% 土 0.0% 光 0.0% 風 0.0% 闇 0.0%
https://w.atwiki.jp/kuroeu/pages/4596.html
魔術・招聘 召喚魔術と招聘魔術の違い 魔術・招聘ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ヤ行 ラ行 ワ行 アペンド ア行 アーライナ招聘 アスタロト招聘 アルゲレー招聘 カ行 牛魔獣招聘 クー招聘 サ行 ザミルザーニィ招聘 タ行 ディアーネ招聘 ナ行 ニルデュナミス招聘 ハ行 マ行 ムールムール招聘 ヤ行 ラ行 ラーシェナ招聘 ライアナス招聘 ラクシュミール招聘 ラナ=メルテ招聘 雷天使招聘 琉璃王招聘 ロノウェ招聘 ワ行 アペンド 一角公招聘 戦乙女招聘 メイド軍団招聘
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設営装備 ※前日の鞄・カート準備は順調でも30分かかる。 No. 重要度 (必須/強く推奨/Option/却下) 数量/Check 前日準備 項目 セール狙う? 次回に向けて 備考 1 必須 10 / Stanby カート 売り物(コピー誌) 水橋パルスィTwitterBot図解本 - 単価200円 * 10部 ぐらい? 2014/06/21 単価は300円に決定。 2 必須 1 / Stanby カート 見本誌(準備会提出用) - 在庫のなかに付箋でしるしをつけておいた。 3 Option 1 / Cancel N/A 見本誌用カバー - カバー? 必須との記述が見受けられないのでOptionに変更 4 必須 1 / Stanby カート 出展サークル専用通行証 - サークル入場券 5 必須 1 / Stanby カート 参加登録カード - 本名での署名と捺印が必要。 サークル入場券と一緒についてくる。 6 必須 1 / Stanby カート 見本誌票 - サークル参加申込書セットに付属している。 受付番号、配置場所、サークル名、誌名、頒布価格、発行日 を記入する必要がある。 7 必須 1 / Stanby カート 立ち読み用の見本 - 在庫から1冊を見本誌としてチョイスする予定。 8 強く推奨 1 / Stanby カート 釣り銭入れ 文房具 つり銭を残したまま文具引出に保管 500円*5*Block 50円*4枚 100円*5*4Block 10円*5*6Block 1円*5*2Block 9 必須 Some / Stanby カート 釣り銭 - あと500円玉が4枚、10円玉が4枚たまったら完了とする。 どのぐらい用意すればいいのだろう (この話題は課題管理で扱う) 10 必須 3 / Stanby 黒鞄 筆記用具 文房具 フリクション3色 ボールペン サインペン 11 強く推奨 1 / Stanby カート サークル名看板 所持 どうやって作ればよいのだろう? NU Board + 水性ペン + 白板消し 12 強く推奨 1 / Stanby カート 値札 所持 どうやって作ればよいのだろう? NU Board + 水性ペン + 白板消し 13 必須 1 / Stanby カート 油性ペン 所持 14 必須 1 / Stanby カート ガムテープ 所持 テーブルクロスの固定に便利らしい。 家から借りるか。 15 強く推奨 1 / Stanby カート セロテープ 所持 家から借りるか。 16 必須 1 / Stanby 黒鞄の 小物入れ はさみ 所持 携帯用のを使おう。 常備のため。 17 強く推奨 1 / Stanby カート テーブルクロス ⇒手ぬぐい 生活用品 適する。 縦は十分。 足元を隠したいのならテーブルクロスがよい。 用途に叶えばバンダナで良いような 18 強く推奨 1 / Stanby カート 食器棚 生活用品 押入れに保管 百円ショップで調達するのかな。 確かにテーブルを立体的に使えて便利。 19 強く推奨 1 / Stanby カート ビニール袋 所持 20 強く推奨 2 / Stanby カート 売り上げ管理表 - 量が少ないので当日、紙のノートか、ローカルデバイスのメモで対応する。 iPhoneのNumbersで管理する? ⇒Numbersだと売り子と互換性がない Miniキャンパスノートを使う 21 必須 3 / Stanby (当日標準装備) ペットボトル 食料品 22 強く推奨 1 / Stanby (当日標準装備) 食事 食料品 一般参加用の装備を転用する。 出店で買ってもよい。 朝食は摂ってから出かける予定。 23 必須 1 / Stanby 装備 時計 所持 常備装備しているため 24 Option 2 / Stanby カート S字フック 生活用品 机にひっかからず使えず。 (何か工夫が必要?) あると便利そう 25 強く推奨 1 / Stanby カート コピー誌収納箱 所持 ゆうパックぐらいの。スピーカーの箱を使う 薄手のクリアボックスに変更 26 強く推奨 1 / Stanby カート カート 所持 家のを使うか 27 強く推奨 1 / 1 Web 当日のタイムテーブル - ベースラインは参加申込書参照。 09 00にはサークル入場が終わっている。 トラブルなどを考えると8 30 国際展示場正門 #目安:普段の****より30分早い程度。 28 強く推奨 1 / Stanby カート コミケットアピール86 所持 当日の公式ガイド 29 強く推奨 1 / Stanby カート サークル参加申込書セット 所持 見本誌票のストック 30 Option 1 / Stanby iPhone 印刷用NetPrintデータ 所持 緊急時の増刷用 OriginalはEvernoteにも保管 31 Option 1 / Stanby カート ハリナックス 所持 緊急時の増刷用 32 Option 10枚 / Stanby 黒鞄 サークル名刺 - 33 Option 1 / Stanby 黒鞄 名刺ケース - 自由時間装備 No. 重要度 (必須/強く推奨/Option/却下) 数量/Check 前日準備 項目 備考 1 必須 10枚 / 10枚 黒鞄 「P」用の名刺 前の週には印刷しないと危険 2 必須 1枚 / 1枚 Mailed 買い子に渡すリスト Evernoteに保管 直前までお品書きがでないサークルも多いので前倒し準備が難しい ※ 参照 http //www.tsubasa.to/comiket/contents/4-02.html http //d.hatena.ne.jp/futon5656/20120808/1344435929 http //hexaquarker.com/comike_circlemochimono.pdf http //matome.naver.jp/odai/2127096214837558401